憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

労働者に寄り添う政党は・・・

 3月3日付朝日新聞社説下に、「社説余滴」という欄がある。
 筆者は国際社説担当・国末憲人氏だ。
 今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「町外れにそびえ立つボタ山が地域の歴史を物語る。フランス北部、人口2万6千人のエナンボモン市が位置するのは世界最大規模を誇った「ノールパドカレー炭田」の一角。1970年代の閉山後、目だった産業が育たず、失業率は20%前後の達する。
町の名がフランス中に知られるのは、市長が右翼「国民戦線」の出身だからだ。昨年3月の選挙で圧勝した。
 一帯はもともと、炭鉱労働者に支えられた社会党や共産党の票田だった。この町の市政も、戦後一貫して左派が握ってきた。なのになぜ、人々は右翼に走ったのか。」と切り出した。
 長引いた左派市政による腐敗や、停滞への閉塞感など、固有の事情もあるようだ。一方、各地で見られる左派政党と労働者との遊離の一例だとも、研究者らは指摘する。
 冷戦時代、世界は東と西に、世の中は左と右に分かれていた。左では、労組の代表や左派系インテリが力を合わせ、政策を作ってきた。しかし、冷戦崩壊で東西左右の境目が消滅し、グローバル化の波が押し寄せた。
 左派は当時、ミッテラン大統領の下にエリート校出身の官僚らを結集し、グローバル化に対応すべく政策を練った。その時培った経験は、現在のオランド政権でも生かされている。一方で、党はエリートが牛耳るようになり、労働者の出る幕はほとんどなくなった。」と指摘した。
 さらに筆者は、「自らの思いや考えを政治に反映できなくなった彼らに近づいてきたのが右翼である。反グローバル化を掲げる主張も、競争社会を勝ち抜く自信に乏しい労働者らの共感を得た。周辺の旧炭鉱地帯では今、選挙のたびに右翼が票を伸ばす。フランス全土の労働者層を見ても、国民戦線への支持は35%に達する。
 「党の主張は以前から何ら変わりません。世の中が変化したから、私たちに出番が回ってきたのです」。1月に訪ねたエナンボモンの市庁舎で、国民戦線出身のクリストファ・ジュレック副市長(29)はこう語った。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「国民戦線はこの町で、移民排斥など従来の差別的な言動を封印し、市民密着型の行政を展開している。「党のショーケース」と位置づけ、政権運営能力を示そうと狙う。
 この戦略を「偽善」と批判するのは簡単だ。ただ、そこにすがる気持ちが地元にあるのも確かである。
 寄り添う政党が、右翼以外にあってもいいのだが。」と締めくくった。
 いま、ピケティの「21世紀の資本」を、一回通読した後、二回目は写本しながら読んでいる。約200年間のフランスを中心とする「経済史的な物語」を読んでいるようで、楽しい。為に、フランスに関わる「この記事」が日本の将来か、それとも現在か、を考えるヒントになるような気がした。
 「左派政党と労働者との遊離の一例」とか、
 「党をエリートが牛耳るようになり労働者の出る幕はほとんどなくなった」とか、
 「自らの思いや考えを政治に反映できなくなった彼らに、近づいてきたのが右翼である」とか、いずれも日本の現実に存在しているような、指摘であった。
 日本にはいま「非正規労働者」という言葉が「何の罪悪感」もなく跋扈している。
 労働者を正規と非正規に分けることは、人間を差別することではないか?
 これは憲法の平等の精神に反することでないのか? 
 この非正規労働者に「組織を賭けて寄り添う」政党が見当たらない気がするが?
 そして、政権は非正規労働の拡大にまい進し、国民は現状を不正義・不条理とは感じない、これは日本の危機のひとつではないか?
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by sasakitosio | 2015-03-09 07:09 | 朝日新聞を読んで | Trackback