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by sasakitosio

ギリシャ危機の深層

 3月5日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。
 今日はこの筆者に学ぶことにした。
 まず筆者は、「ギリシャは経済規模で欧州連合の(EU)の2%を占めるだけの小国だが、その債務危機は教訓や予兆や多面的な意味をはらんでいる。二つの大戦で膨大な死と破壊を経験した欧州は、政治的統合と共通通貨ユーロで歴史的実験を始めたわけだが、これが揺らいでいる。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「ギリシャは積み上がった公的債務――大半がEU・欧州中銀・国際通貨基金(IMF)への債務――の返済のために、この三者のトロイカによって緊縮財政と構造改革(公務員解雇、国家資産売却、賃金と年金の切り下げなど)を強制された結果、失業率は25%に上がり、国内総生産(GDP)は危機前から25%以上縮小して、医療・福祉サービスの破綻などの社会的危機を経験しつつある。
他方、経済大国ドイツの世論は強硬だ。先月末のドイツ議会の討論が示唆的で、保守政界の重鎮の財務相も連立与党の社会民主党も、猶予はするものの全額の債務返済は譲らない。だが、これが不可能なことは周知の事実だ。人々の生活や生命よりも市場と金融の論理を優先する新自由主義が、自他ともに厳格なドイツ人という虚像にすり替えられている。」と指摘した。
 最後に筆者は、「トロイカとドイツによる実現不可能な要求。ユーロ圏残存と経済主権回復という切実だが両立不可能な国民的願望をすくいあげたギリシャ左派政権。
 ギリシャ危機は不条劇のように進行している。」と締めくくった。
 読んで、ギリシャ危機の中身が少し理解出来た気がした。
 ユーロ圏残存と経済主権回復という切実だが両立不可能な国民的願望を救い上げた「ギリシャ左派政権」には、「失業率25%と、GDP25%超の縮小状態を、ギリシャ国民がいつまで我慢できるか」の期間内に政策実現の筋道を立てなければならない。切迫した情勢のようだ。
 また、ユーロ圏に残る道も、経済主権を回復の道も、この二つの苦しみから確実に脱出できる道なのか定かではない。  
 そして、実現が難しい公約でも「国民の期待」の波に乗れば、政権を取ることはできる。
 しかし、多くの国民にとって、その実現には歴史的に積み上げられた「期待権」・「既得権」を失う可能性が大きいはずだ。とりわけ、直近の為政者に近い指導者階層にとっては、失うもののほうが得るものより、圧倒的に多いはずだ。
 国民の説得と納得は、容易ではないだろう。
 ギリシャの左派政権は、ギリシャ国民は、「21世紀のギリシャ悲劇」の幕をあけるのか?目が離せなくなった。因みに、過日アテネ中心部を歩きまわり、パルテノン神殿の丘から市内を眺め、地下鉄や路面電車に乗り、海の塩水をなめたことを思いだしている。
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by sasakitosio | 2015-03-08 07:53 | 東京新聞を読んで | Trackback