憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

届かなかったかSOSーー中一殺害逮捕

 2月28日付東京新聞社説に、「届かなかったかSOS」の見出しで、中一殺害事件のことが載った。
 今日はこの社説を学習することにした。
 まず社説は、「川崎市の多摩川河川敷で遺体で見つかった中学一年生上村遼太さん(13)は、早くから“SOS”を発していた。救えた命だったのではと悔やまれる。子どもの異変に大人はもっと敏感でなければ。
 傷やあざだらけになって、こときれている上村さんが見つかった20日の早朝。近くの公園のトイレでは、服や靴が燃える火事があった。身元を隠す工作だったのだろうか、悪質きわまりない。
殺人の疑いで逮捕されたのは、上村さんの知り合いだった18歳と17歳の三人。容疑を認めていないと言うが、加害者までも少年だったとすれば、周りの大人の責任はあまりにも重い。」と切り出した。
 つづけて社説は、「真相究明は警察に委ねるとしても、学校や教育委員会、家庭、地域は一致協力して、なぜ凶悪犯罪を食い止められなかったのか徹底的に検証すべきだ。
 上村さんの変化を読み解き、手を差し伸べることに失敗した原因である。
 バスケットボール部で頑張っていたはずなのに、昨年夏ごろから部活に参加しなくなった。年明けから不登校になった。担任の先生が家庭に電話をしたり、訪問をしたりしても、本人にまつわる確たる情報がなかなか得られない。
 これだけでも重大な事態だ。不登校生の一人と軽く見て、学校は担任に対応をまかせっきりにしていなかったか。少年非行や犯罪被害を防ぐために学校警察連絡協議会が情報をうまく共有できていないのではないか。疑問は尽きない。」と指摘した。
 さらに社説は、「上村さんは小学6年だった一昨年夏、島根県・隠岐諸島の西ノ島から川崎に引っ越してきた。大人をふくめ約70人が別れのフェリーを盛大に見送ったという。
 世間の結びつきが強い小さな町から人間関係が希薄な大都会に移り住み、戸惑ったに違いない。中学校に進めば、教育環境も様変わりする。学校や家庭で孤立感を深めていたのかもしれない。
 友人らは、上村さんの異変について豊富な情報を持っていた。
昨年11月ごろに少年らの仲間に加わり、ショッピングセンターや公園などで遊んでいたこと。万引きを強要され、断ったら殴られたり、学校に行くなと命じられたりしていたこと。仲間から抜けようとして暴力を振るわれ、命の危険におびえていたとも。」と教えてくれる。
 最後に社説は、「こうした重要情報は大人に伝わらなかったのか。地域ぐるみで子どもや若者を見守り、声を掛ける取り組みが大切だ。上村さんは西ノ島のような暮らしを川崎に求め、裏切られたのかもしれない。」と締めくくった。
 孫が中学一年生、殺害された上村遼大さんと同じ年齢だ。親や祖父母の、救えなかった命、気付けなかったSOS、無念の気持ちは察するに余りある。
 あさま山荘のあの事件を思いだした。仲間内で殺人があり防げなかった事件だ。私人間の人権侵害は、犯罪行為となって初めて権力的に、強制的に回復される。
 自由と民主主義のはざまに起きる犯罪のような気がした。
 基本的人権が憲法で保障されているのは、国家権力からだ。私人間の基本的人権の侵害は、法務局・人権擁護委員が対応してくれることになっている。
 学校も、教育委員会も、家庭も学校警察連絡協議会も、上村遼大さんの命が救えなかったところに、社会のブラックホールのような闇があるような気がした。
 結社の自由・自治の尊重と、メンバーの基本的人権を侵害する団体の存在の是非という、難問があるような気がしている。
 また、多くの人間が、多くの場合、内部告発や組織からの脱会が「精神的に不可能になる」という心の「ブラックホール」を抱えていることを、理解した上で、対策を立てなければならないのかもしれないと思った。
 
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by sasakitosio | 2015-03-02 06:44 | 東京新聞を読んで | Trackback