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by sasakitosio

異国の人と結ぶ心

 2月15日付東京新聞社説に、「異国の人と結ぶ心」との見出しで、日本とトルコの合作映画「海難1890」のことが載った。今日はこの記事に学ぶことにした。
 まず社説は、「日本を訪れた外国人は昨年、過去最多の1340万人に達しました。異なる文化、生活習慣に触れる機会はさらに増えそうです。その機会を大切に。
 紀伊半島の南端和歌山県串本町でこの冬、日本とトルコの合作映画「海難1890」の撮影が行われました。
 監督は田中光敏さん。内野聖陽さん、忽那汐理さん、トルコ側メーンキャストのケナン・エジュさんらが出演します。串本町の人たちもエキストラを務めたり、ボランティアで炊き出しをしたりして撮影に協力しました。
 今年12月に公開予定のこの映画は、明治23年、つまり1890年にトルコの軍艦エルトゥ‐ルル号遭難をめぐる史実が題材になっています。
 その史実とは、こんな話です。親善交流のためオスマン帝国から日本に派遣されたエルトゥールル号は帰国途中の同年9月、今は串本町になっている紀伊大島沖で台風に巻き込まれて沈没、乗員500人以上が亡くなる大惨事に。遭難を知った大島の住民は暴風雨の中、総出で救助を続けたといいます。負傷者を手当てするため戸板に乗せて集落に運ぶ。漁師たちは裸になり、冷え切った遭難者を抱いて温める。こうして、言葉も文化も異なる69人の命が救われました。
 救助された乗員が帰路についた後も、島の住民たちは粘り強く捜索を。海中に潜り、遺体を見つけては埋葬する。浜に打ち上げられる軍装品や硬貨などの遺品を集め、トルコに返還する。
 遭難海域を見下ろす高台には殉難者の墓地と慰霊碑がつくられ、、5年ごとに営まれる慰霊祭は今も続いています。」と教えてくれる。
 つづけて社説は、「地元の人たちが静かに語り継いできたエルトゥールル号の逸話が脚光を浴びたのは、遭難から95年後の1985年でした。
 イラン・イラク戦争が激しさを増し、互いにミサイルを撃ちあう事態になっていました。イランの首都テヘランにも危機が迫り、外国人が一斉に避難する中、自国の航空機が就航していない日本人は200人以上も空港に取り残されてしまいました。その時、トルコが「エルトゥールル号の恩返しだ」と、二機の救援機を飛ばして助けてくれたのです。
 古い話では、あります。でも、国際交流や相互理解を深める道筋を考えるとき、今なお、たいへん示唆に富む話であります。
 日本を訪れた外国人は昨年、1340万人に達しました。初めて1千万人を超えた前年から、さらに3割もの急増です。
 円安の追い風に加え、ビザの緩和や免税品目拡大など、政府の取り組みも後押した格好です。その経済効果は大きく、外国人が滞在中に使ったお金は前年から4割以上増え、約2兆円に。
 政府は、東京5輪開催の2020年訪日外国人2000万人という目標を掲げています。あるいは、中部北陸9県の「昇龍道プロジェクト」のように、外国人観光客の受け入れ拡大を目指す各地の官民の取り組みも活発です。
 人口が減少に転じる中、訪日外国人の増加はビジネス面から大きな期待が集まる。」と教えてくれる。
 さらに社説は、「でもせっかくの好機です。市場の拡大というだけでなく、相互理解を深める機会にもしなくては。
 例えば、東南アジアなどイスラム教国からの訪日客の増加に伴い、イスラム教の戒律に沿った食品などに与えられるハラル認証への関心が高まっています。
 商売に欠かせぬ知識であるばかりでなく、多様な文化や生活習慣への見識を深めるきっかけでもあるはずです。相手を良く知り、違いを超えて向き合うことが、それこそ「おもてなし」では。」と指摘した。
 最後に社説は、「エルトゥールル号の極東への大航海は、オスマン帝国の国威発揚が狙いでもありました。救助された乗員を明治政府が二隻の軍艦でトルコに送り届けたのも、坂の上の雲を目指して駆け上がる日本の力を諸国に示すため、とも。
 でも、双方の人々の心を結びつけたものは、国家のメンツや利害打算を超え、食べ物や衣類を惜しみなく提供し、遭難者を懸命に助けようとした島の人たちの寛容の精神だったようです。
 国や企業がつくる交流の枠組みを超え、人と人とが心を結べるかどうか。異文化との摩擦が起きやすいグローバル化の時代だからこそ、問われる課題でしょう。」と締めくくった。
 イランイラク戦争のとき、トルコが「エルトゥ‐ルル号の恩返し」だと、2機の救援機を飛ばして助けてくれた、この話・この事実、思うたびに感動の涙が出ます。
 「双方の人々の心を結びつけたのは、国家のメンツや利害打算を超え、食べ物や衣類を惜しみなく提供し、遭難者を懸命に助けようとした島の人たちの寛容の精神だったようです」との社説の指摘は、その通りだと思った。だから、95年経っても、トルコの政府が、イラン・イラク戦争の時に救援機をとばしてくれて、日本人200名の脱出につながった。実にいい話だ。
世界の長い歴史の中で、諍いの種も、心結ぶ種も、沢山転がっているはずだ。
中で、なぜか、恨みつらみの種が多く拾われ、それが育てられ、国家間の争いに発展しているが、心を結ぶ種を積極的に拾い育てる人々が世界中に増えれば、戦争の種を減らすことになるのではないか?と思った。
 
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by sasakitosio | 2015-02-19 07:28 | 東京新聞を読んで | Trackback