憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

統治される者の沈黙

12月18日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。 今日は、この筆者に学ぶことにした。

 まず筆者は、「今回の衆院選の自民党の得票率は有権者の約25%だという。消去法で与党へ投票した人や政治状況への抗議を棄権で示した人と、圧勝した現政権の間には、低投票率や低得率では片づけられない深刻なズレがある。

 基地問題で明確な意思を示した沖縄を別にすれば、非正規雇用・原発・集団的自衛権・アベノミクスへの不満や批判は、漠とした景気回復の期待や生活者の諦念に吸収された形になった。政権の権力基盤は統治される国民の沈黙にある。」と指摘した。

 つづけて筆者は、「だが、安倍政権はデフレ脱却に失敗すればもう後がない。マイナス成長、実質賃金下落、消費の不振、企業の景況感悪化は不吉な予兆だ。

 内外の投機家がはやし立てる農業・医療・雇用の規制緩和が、国民の生活と命に牙を向け始めて国民がそっぽを向けば、成長戦略も壁にぶつかる。

 株のバブル崩壊、日銀の信認失墜、原発事故、基地をめぐる対立の先鋭化等の蓋然性も無視できない。現政権は経済で行き詰まれば下からのファシズムに呼応して国家主義の冒険に乗り出すはずだ。」と疑念を呈した。

 最後に筆者は、「米国では、格差拡大、戦争継続、捕虜の拷問、黒人差別等の問題でアメリカとは何かというソウル・サーチング(自己省察)が始まった。日本人は、原発や非正規差別や沖縄の犠牲に関していつまで沈黙を続けるのか。」と締めくくった。 

 筆者の「政権の権力基盤は統治される国民の沈黙にある」という指摘は、考えるヒントを与えてくれる。国民の沈黙を「同意」と取るか?国民の沈黙を「否認」・「絶望」・「放任」・「雌伏」と取るか?それは、自由だ。どれを取るかによって、立ち位置が分かるような気がする。

 「マイナス成長、実質賃金低下、消費の不振等」で、安倍内閣のデフレからの脱却は、景気回復にはつながらないような気がする。ここは一つ、筆者を含め「日本の知識人」の中から、被支配者の暮らしを豊かにする「デフレからの脱却論」の思想と、その実現に向けた「戦略・戦術論」を、一日も早く発表してくれる「知の巨人」の出現を期待したい。


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by sasakitosio | 2014-12-19 06:56 | 東京新聞を読んで | Trackback