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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

おごる安倍政権

 11月30日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という欄がある。筆者は、法政大教授・山口二郎氏だ。 今日は、このコラムに学ぶことにした。

 先ず筆者は、「最高裁が昨年7月の参院選に関して、一票の不平等を違憲状態とする判断を示した。衆院についても1票の格差は既に二倍を超えており、今回の総選挙についても、少なくとも違憲状態という判決が出ることが予想される。定数是正を放置し続ければ、無効判決が出るかもしれない。」と切り出した。

 つづけて筆者は「首相は自分の権力を強化するために解散権を行使することがある。同じ解散でも、1986年の衆参ダブル選の時の中曽根康弘首相と安倍晋三首相では、天地の違いがある。86年の時は、違憲状態を解消しなければ解散できないという常識があった。中曽根首相は定数是正の法律を成立させ、針の穴を通すようなスケジュールで解散にこぎつけた。安倍首相は憲法違反の選挙を行うことに、なんの恐れも感じていない。厳しくしかられても実際に罰を受けることはないだろうと高をくくっていたずらを繰り返す子供のようである。」と指摘した。

 最後に筆者は、「民放のニュースで紹介された街の声が安倍政権の経済政策に批判的だったことに腹を立て、自民党は放送各社にコメンテーターの起用や市民の声の紹介について「公平」を保つよう「お触れ」を出した。権力に対し疑問を投げかけるのはメディアの役割だが、これまた、批判を聞こうとしないおごった態度である。 こんな連中が権力を持ち続けてよいかが、総選挙の最大の争点である」と締めくくった。

 厳しい筆者の指摘である。「安倍首相は憲法違反の選挙を行うことについて、何の恐れも感じていない。」、「権力に対し疑問を投げかけるのはメディアの役割だが、これまた批判を聞こうとしないおごった態度である。」、「こんな連中が権力を持ち続けてよいかが、総選挙の争点である。」、等の指摘・疑問はなるほどと分かった。しかし、各党の重点政策や立候補状態や戦略・戦術を新聞を通してみる限り、特に野党と言われている勢力の政権奪取の気迫が伝わってこない。ならば、せめて自公の議席を一つでも減らすことが、「おごる安倍政権」を糾すことになるのだろうか?


by sasakitosio | 2014-12-02 06:55 | 東京新聞を読んで | Trackback