国家の謝罪
2014年 11月 05日
11月4日付東京新聞朝刊23面に、「本音のコラム」という署名入りのかこみ記事がある。筆者は、ルポライター・鎌田慧氏だ。今日は、このコラムに学ぶことにした。
まず筆者は、「韓国の済州島は巨大な噴火口を遺す「城山日出峰」(ユネスコ世界遺産)など、海上の観光地として知られている。韓国の環境財団とピースボートが共同して運航している「日韓クルーズ」に合流するため、初めてこの島に着いたわたしは早速、空港から「4.3平和公園」に向かった。」と切り出した。
1948年4月3日、選挙のやり方に反発、抵抗した島民に対する韓国軍・警察・右翼団体が一体となった血の弾圧は6年半も続き、3万人以上の犠牲者を出した。命からがら日本に逃げ込んだ人たちも多い。在日作家、金石範の「火山島」で知られてる。山を開いた広大な敷地に慰霊塔、刻名碑、円形の平和記念館などが配置されてある。「済州平和財団」が建設したものだが、同胞相はむ悲惨な歴史の写真や絵やモニュメントが展示され、厳粛な気持ちにさせられる。」と教えてくれる。
最後に筆者は、「日本語パンフレットにはこうある。「自尊のために不義に立ち向かった済州道民の抵抗とその陰に隠された凄惨な殺戮の歴史を記念・追悼する場である」。歴史教育の場であるという。虐殺への抗議も含んでいる。
それに対して盧武鉉元大統領は二度、島を訪問し、国による被害者の救済と名誉回復が最小限の道理と演説した。国の過ちを認め、謝罪する。それが道理という潔さ。日本の政権にはない姿勢である。精神性のちがいか。」と締めくくった。
読んで勉強になった。
「済州平和財団」が建てた、済州島の山を開いた広大な敷地に慰霊塔、刻名碑、円形の平和祈念館があるとのこと、
そこは、韓国軍・警察・右翼団体が一体となった血の弾圧が6年半も続き、3万人以上の犠牲者が出たとのこと、
それにたいし、盧武鉉元大統領が二度、島を訪問し、国による被害者の救済と名誉回復が最小限の道理と演説したとのこと、等は初めて知った。
6年半にもわたって弾圧する方も、それに抵抗する方も、その根気の強さにまず驚いた。そして、国家の過ちを認め、謝罪した、韓国の指導者の潔さに感心した。日本の指導者にない、この精神性は、どこからきているのだろうか?また、日本の指導者にないのは、なぜなのだろうか?知りたくなった。