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by sasakitosio

エボラ出血熱 アメリカを覆う恐怖と政争

 10月26日付朝日新聞社説下に、「風」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、アメリカ総局長・山脇岳志氏だ。

 今日はこの記事に学ぶことにした。

 まず筆者は、「米国が、エボラ出血熱の恐怖に包まれている。テキサス州の病院で、リベリア人のエボラ患者の治療をしていた看護師の二次感染が確認されてから、恐怖の色合いは濃くなった。

 わたしの周辺でも、テキサスへの出張を取りやめた知人もいるし、飛行機に乗りたくないという人もいる。

 テキサスには、ナイジュリア人の入学を拒んだ大学がある。ミシシッピの中学校では、校長がザンビアを訪れていたことを知った親たちが子供を休ませた。ザンビアでは、エボラ患者は確認されていない。

 エボラと恐怖をかけた「Feabola(フィアボラ)」という言葉も生まれた。実際のエボラは空気感染しないが「フィアボラ」は会話を通じて感染し、エボラの映像を見るだけで、大流行しているかのようなおそれに包まれてしまう。

 ニューヨークでもギニアから帰った医者がエボラに感染していたことがわかり、メディアは大々的に報じている。」と教えてくれる。

 つづけて筆者は、「11月4日の中間選挙を前に、エボラは政争の具にもなっている。野党の共和党の議員や候補者は、オバマ政権の対応の暮れなどへの批判を強めている。

 アプトン下院議員は「米国民は怖がっている。国民の命は危険にさらされおり、これまでの対応は容認しがたい」と話す。

 西アフリカへの渡航禁止求める声も強い。エボラ問題は共和党にとって有利との見方も広がっている。

 オバマ政権は、救援する人や物資の往来を封じると現地の感染拡大を悪化させるとみて、渡航の禁止に反対し、検疫強化で乗り切ろうとしている。しかし、選挙の逆風を受け、政権の方針に反して渡航規制を主張する民主党議員も相次いでいる。

 米国の政治は、エボラの恐怖をあおる方向に動いているようにみえる。しかし、それは生産的なのだろうか。

 テキサスの病院では看護師の防護服などが不十分だったとみられている。エボラ出血熱への知識を底上げし、感染しない体制を確立するのは急務である。だが、インフルエンザが原因でなくなる人が米国内だけで年間数万人いることを考えると、過剰反応のようにも思える。」と指摘した。

 さらに筆者は、「エボラ患者を治療している施設に立ち寄った。自宅から車で15分、メリーランド州ベセスダの国立衛生研究所(NIH)内にある。

 テキサスの病院で二次感染した女性看護師2人のうちの一人、ニーナ・ファムさんが運ばれた。2001年の同時多発テロをきっかけに、バイオテロなどに備えて作られた特別な部屋にいる。

 ここでは、医療スタッフがきちんとした防護服を着て、その滅菌処理も行い、24時間体制で治療にあたる。1週間でみると、合計30人近くがニーナさんの世話をする。5階にあるその一角には入れないが、施設の一階では職員たちが落ち着いて仕事をしていた。ニーナさんは完治し、24日退院した。」と教えてくれる。

 最後に筆者は、「グローバルに人が動き回る今、日本にとっても、エボラはひとごとではない。

 大切なのは、アフリカでの感染拡大を防ぐ国際協力を広げつつ、患者が出た場合への備えを急ぐことだろう。

 恐怖をあおっても、エボラはなくならない」と締めくくった。

 読んでアメリカでは、筆者の「エボラ出血ねつの恐怖に覆われている」との指摘がオーバーでないことが分かった。

 そして「米国の政治はエボラの恐怖をあおる方向に動いているようにみえる。」との指摘。それは、11月4日の中間選挙を前に、政権に打撃をあたえ自分の選挙を有利にしようとの欲望に、「候補者もエボラの誘惑」に勝てない証ではないか?

これは、アメリカ国民にとって、エボラと中間選挙という再悪の組み合わせは、歴史的不幸と言うしかないと思った。

 アメリカ民主主義の成熟度が、試されるような気がした。


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by sasakitosio | 2014-10-31 07:37 | 朝日新聞を読んで | Trackback