憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

グローバル化にかかる暗雲

10月19日付東京新聞朝刊4面に、「時代を読む」という書名入りの囲み記事がある。筆者は、東大名誉教授・佐々木毅氏だ。今日はこの記事に学ぶことにした。

 まず筆者は、「このところ起こっている出来事を見ているとグローバル化にいろいろなところでブレーキがかかり始めた感じがする。ウクライナを舞台にした地政学的リスクは最たるものだ。民間旅客機が撃ち落とされたのみならず、その後始末が意のままにならない時代である。しかし、話はそれにとどまらない。

 西アフリカに端をはしたエボラ出血熱による犠牲者は4000人を超え、看護師などへの二次感染が発覚している。医療従事者には完全な防護体制が整備されているという想定もあって観察対象から外していたところ、米国やスペインで国内感染が明らかになり、防護体制の隙が問題なっている。米国でもオバマ政権の対応の遅れに批判が高まっている

 わたしのような素人でも、患者の発見当時の世界保健機構(WHO)見解に「本当に大丈夫か」という心配を抱かせるほど、危機感をあまり感じさせなかった。人の移動の制限など、誰でも考えそうな措置が不徹底であったという記憶がある。グローバル化が優先される社会において疫病は大きなかく乱要素の一つであるが、それと闘うためには水も漏らさぬ国際的なガバナンスが必要になる。しかし国際的なガバナンスどころか、米国でさえ隙に事欠かないとすれば、疫病の暴走とグローバル化は手をつないで進むことになる。

 グローバル化の負のもう一つの側面を浮き彫りにしたのが「イスラム国」と称するテロ集団の台頭である。その実態は、なおよく分からないが、世界中から若者を勧誘し数万の兵員を擁する危険武装集団になったと言われる。これらの若者が出身国に戻るならばテロリズムの国際的拡大につながる。インターネットの駆使や豊富な資金力など、今までのテロ集団との差異いも指摘され、関係国は拡大を抑えるのに腐心しているが、利害が複雑に絡み、妙案が見いだせない。

 シリアやイラクなどは独裁政権によって辛うじて国の体裁を成してきた地域であり、内乱や外国の侵攻によって国家の空洞化や政府不在状態に陥った中で、テロリスに格好の舞台を提供したと考えられる。ここでも問われているのはグローバル化と国際的なガバナンスの入り組んだ関係である。」と教えてくれる。

 続けて筆者は、「一連の事態のグローバル化とそれに伴う諸問題に対処する能力(国際的なガバナンス=政治的処理能力)とのバランスが崩れ、疫病や暴力が大手を振って歩きはじめたことを意味する。市場はこうした事態に神経質に反応しているが市場自体、この間中央銀行の異次元緩和によって供給された膨大な額のマネーを抱え、その暴走が起こっても不思議はない環境にある。とくに米国の国際問題への非関与的スタンスが国際的ガバナンスのリーダー不在状況をもたらしつつあることは否定できない。」と指摘した。

 最後に筆者は、「実際米国の政治は「動かない政治」に陥りつつある。疫病や暴力の暴走にしろ、マネーの動きにしろ、一件ばらばらな動きが徐々にグローバル化のリスクを意識させ、グローバル化に対する人々の態度を変化させる可能性がある。国際的なガバナンスが決して建前だけでないことを実証するためには人的物的資源が動員されなければならないが「小さな政府」ばかりが唱道されてきたところに大きな政治的資源の余裕があるとは思えない。

 これはグローバル化と「小さな政府」というセットが招いた自業自得ともいえる。」と締めくくった。

 筆者は「グローバル化にいろいろなところでブレーキがかかり始めた感じがする」とし、その例として「ウクライナを舞台とした地政学的なリスク」、「西はアフリカに端を発したエボラ出血熱」、「「イスラム国」と称するテロ集団の台頭」、を挙げた。そして、筆者は「一連の事態はグローバル化とそれに伴う諸問題に対処する能力(国際的なガバナンス=政治的処理能力)とのバランスが崩れ、疫病や暴力が大手を振って歩き始めたことを意味すると」教えてくれた。

 そして筆者は、「市場はこうした事態に神経質に反応しているが市場自体、この間中央銀行の異次元緩和によって供給された膨大な額のマネーを抱え、その暴走が起こっても不思議でない環境にある」と教えてもくれる。

 そして筆者は、「国際的なガバナンスが決してたてまえだけでないことを実証するためには人的物的資源が動員されなければならないが「小さな政府」ばかり唱道されてきたところに大きな政治的資源の余裕があるとは思えない」とも教えてくれる。ここに、日本が世界の人類に貢献し、名誉ある地位を占める、ヒントがあるような気がした。


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by sasakitosio | 2014-10-22 07:25 | 東京新聞を読んで | Trackback