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by sasakitosio

朝日新聞の改革 「報道の公正」実践から

 10月11日付朝日新聞朝刊17面に、「私の視点」という署名入りの囲み記事がある。筆者は。元共同通信論説副委員長・藤田博司氏だ。今日はこの記事に学ぶことにした。
 まず筆者は、「慰安婦報道と吉田書簡報道をめぐる批判を浴びて、朝日新聞が満身創痍になっている。しかしここで社全体が意気消沈してもらっては読者として困る。ジャーナリズム全体にとってもいいことではない。批判は謙虚に受け止めて再出発するほかない。その第一歩は、問題となった慰安婦報道と吉田調書報道の検証をしっかり行うことだ。8月に紙面で公表された慰安婦特集は、虚偽情報に基づく報道を訂正するまでになぜ長期間を要してのか、などを含め疑問が解明されていない。9月12日付紙面の吉田調書に関する「経緯報告」も検証としては拙速で不十分だ。どちらも第三者委員会での徹底した公正な調査を期待したい。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「再出発に当たって大事なことはこれからの報道の仕事にどう取り組んでいくか、社としての基本方針を明確に打ち出すことだ。
 今回朝日が受けた一連の批判で、報道の現場が萎縮する心配が多分にある。とりわけ朝日がここ数年力を入れてきた調査報道がこれまで通り続けられるかどうかが気にかかる。そうした心配を打ち払う、積極的な取材・報道を守る方針をぜひ示してほしい。
 むろん改めなければならないこともある。最大の課題は、現場で報道の公正さを守る原則を徹底することだ。
 そのために、報道の全ての過程で守らなければならない基本動作がある。取材に当たって予見や偏見を除くこと、情報の確認・検証を入念に行うこと。誤りは、速やかに訂正することなど。これらの仕事の基本は理屈の上では記者の誰もが知っている。
 が、日々の仕事でどれほど厳密に実践されているかとなると疑わしい。それを現場に根付かせることがまず改革の入り口になる。
 さらに、大切なことは、こうした地道な改革を可能にするための職場環境を確保すること、言い換えれば、自由に議論できる空気を育てていくことだ。「誤報」の原因の一つに意思疎通の欠如が指摘されていた。
池上彰さんのコラムが一時掲載見合わせになったとき、これに反対する声が社内から湧き上った。現場が上層部の決定を批判する自由が残っていたことには救われる思いがした。その自由をさらに広げ、確かなものにしてほしい。民主主義を支える柱の一つにジャーナリズムの多様性がある。すべての新聞が同じ言葉でニュースを伝えるようになってはジャーナリズムの死を意味する。無責任な批判を恐れることなく良質の報道を守り、再生への歩みを進めることを期待する。」と締めくくった。
筆者の意見は、極めて、冷静で温かみのあるものだと思った。
 なかで、「虚偽情報に基づく報道を訂正するまでになぜ長期間を要したのか、疑問が解明されていない」との指摘は、私も含め朝日新聞読者共通の疑問だと思う。朝日の記事を信じ、訂正を知らないまま亡くなった人も大勢いるわけですから。
 
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by sasakitosio | 2014-10-16 08:09 | 朝日新聞を読んで | Trackback