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by sasakitosio

日本の頭脳が「再稼働待った」!!

 10月4日付東京新聞朝刊24面と25面にわたって、「核のごみ」処理について、日本学術会議の報告書にかんする記事が載った。筆者は、白名正和氏と榊原宗仁氏だ。
 記事の見出しには
 「日本学術会議」、
 「日本の頭脳が 「再稼働 待った」」、
 「原発 将来世代に無責任」、
 「核のごみ 行き場ない」、
 「30年で 国民合意目指す」、
 「「地層処分は 再考必要」、
 「電力各社で暫定保管」、等の大きな活字が躍る。
 今日はこの記事に学ぶことにした。
 まず記事は、「原発から出る「核のごみ」の対策があいまいなまま、再稼働を進めるのは「将来世代に対し無責任」。我が国を代表する科学者の集まりである「日本学術会議」が、こう指摘する報告書をまとめた。長期的な国民合意を得るまでは、各電力会社管内で高レベル放射性廃棄物を暫定保管することを求めている。核のごみの処分のめどが立たない中、安倍政権の再稼働方針に「待った」をかけた形だ。
 「使用済み核燃料の貯蔵余地が逼迫。短いもので数年程度で置き場がなくなる」。経済産業省総合資源エネルギー調査会原子力小委員会の資料に、使用済み核燃料の現実が記されている。
 原発から出る使用済み核燃料は現在、各原発の敷地内にある冷却用プールなどで保管されている。今年3月時点で、その量の総計は14310トン。保管可能な総容量20810トンの7割近くに当たる。九州電力玄海、東京電力柏崎刈羽、日本原子力発電東海第二の各原発では今後約3年分しか余力がない。原発再稼働すれば全国の原発でも溢れることになる。
 政府が進めている核燃サイクル計画では、原発から出る使用済み核燃料はすべて再処理することになっている。取り出したプルトニュウムや燃え残りのウラン混合酸化物(MOX)燃料に加工。高速増殖炉やプルサーマル発電で再利用するという「夢の計画」だった。」と教えてくれる。
 つづけて記事は、「しかし、サイクル事業は事実上破たんしている。九州大の吉岡斉教授(原子力政策)は「技術的、コスト的にサイクル事業の実現性はない」と断言する。
 日本原燃(青森県六ケ所村)が運営する再処理工場の稼働のめどは立っていない。
 不具合が見つかるなどして、完成は遅れに遅れている。今年1月に原子力規制委員会に新規制基準の適合の審査を申請したが、6月の審査会合で書類の不備などを理由に「審査の段階にない」と批判され、今も審査が続く。建設費は2兆2千億円で、当初予算の3倍以上に上がっている。日本原燃の工藤健二社長は9月の記者意見で、予定していた10月の完成は「現実的に厳しい」と認め、再び完成時期を延期する方針を示した。延期はこれで22回目だ。
 核燃サイクルのもう一つの柱である高速増殖炉も全くめどが立っていない。研究段階の原型炉である「もんじゅ」(福井県敦賀市)は、ナトリウム漏れ事故などのトラブルが続き、長期停止したまま。2012年には機器の点検もれ約1万件が発覚し、昨年5月、規制委から事実上の運転停止命令を出されてしまった。
 たとえサイクル計画がうまくいったとしても、再処理後に出る高レベル放射性廃棄物の処分の問題が残る。
 政府は高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜ合わせて固め、「ガラス固化体」として地下300メートルよりも深い場所に埋める「地層処分」をする考えだ。
 国はこの最終処分場地を公募したが、07年に高知県東陽町が応じて住民らの猛反対で撤回した以外、応募はない。そのため昨年末、国が主導して候補地を提示する方式に転換。輸送方法の確保や人口密度などを踏まえ、適した場所を絞り込むという。
 吉岡氏は「日本に地震や火山の影響のない場所があるとは思えない。国が主導すれば、弱い立場の自治体が狙われる結果にならないか」と危惧する」と教えてくれる。
 さらに記事は、「日本学術会議は9月25日、高レベル放射性廃棄物の処分に関する二つの分科会の報告書を公表した。ベースとなったのは12年9月に発表した提言だ。
 提言では、東日本大震災が「自然現象の不確かさを考慮すべきだという強い警鐘を鳴らした」と切り出し、安全に地層処分できるかにつて「再考が必要」と指摘。核のごみは暫定的にどこかで一時保管した上で、その間に最終処分場の進め方について国民の合意を得るべきだと説いた。
 今年9月の新たな報告書は、提言に技術的な実現性などについて肉付けしている。
 暫定保管する機関については、「現在世代の責任を果たすため、一世代に相当する30年を一つの期間として長期的な政策を判断すべきだ」と提案。
 保管場所は、ごみの発生者の責任や負担の公平性などの観点から、電力各社がそれぞれ管内に建設することを議論の出発点にするよう求めた。今後の方針を決める上で、中立公平の進行役となる組織を設置し、社会的な合意形成を図る必要性を強調している。
 保管方法は、使用済み核燃料をそのまま保管する場合も、ガラス固化体で保管する場合「乾式貯蔵」が適しているとする。
 現在はプールに入れて冷やす「湿式貯蔵」で保管するケースが大半だ。全電源喪失した福島原発事故では、プールの水を循環させる機能が失われ、保管している使用済み核燃料の損傷などが懸念された。
 これに対し、「乾式貯蔵」では、放射線を防ぐ金属製やコンクリート製の特殊な容器の乾式キャスクに収める。空気の自然循環などで冷却するため、電源喪失でも影響を受けにくい。地上や浅い地下に保管し、いつでも取り出せるようにする。
 技術的には、50年程度なら暫定保管は可能とし、保管期間が50年を大幅に超える場合は、保管施設の更新や安全確保を検討する。回収可能性を高めるための研究開発も必要とした。
 「核のごみの問題はこれまで「全国的な対話に基づく合意形成が十分なされなかった」「事業推進主体は部分的な情報開示しかせず、住民側が強い不信感を抱いた」と指摘。核のごみの問題をあいまいにしたままの再稼働は「将来世代に対する無責任を意味するので、容認できない」としている。」と教えてくれる。
 さらに続けて記事は、「日本学術会議の高レベル放射性廃棄物の処分に関する検討委員会で、委員長を務める今田高俊東工大名誉教授は「「原発の安全性が確認できたら動かす」という単純な論理でいいものか。核のごみの対策をおろそかにし、ごみばかり増える事態は非常にまずい。そもそも国民が納得しない。再稼働と最終処分の問題はセットで考えていくべきだ」と話す。
 今田名誉教授は「再稼働が始まる可能性が高い中、具体的な(核のごみ対策の)案を速やかに出した方が良い」として、今年中にも具体化に向けた提言をまとめる考えを示している。
 核廃棄物の処分に詳しい神奈川工科大学の藤村陽教授(物理化学)はこう訴える。
 「最終処分場について真剣に議論するのは今のタイミングしかない。原発がすべて止まっている今は安易な稼働に対して厳しい視線が注がれている。この機を逃せば、再びごみ問題がないがしろにされるのは目に見えている。ゴミの問題に手を付けずして再稼働はない」」とも教えてくれる。
 読んで、日本には、政府、自治体、電力会社、学者、みな「原子力ムラ」の住人だけなのかとおもっていたら、そうでないらしいことを記事で知った。ほっとする気分だ
 提言では、東日本大震災が「自然現象の不確かさを考慮すべきだという強い警鐘を鳴らした」としている。
 また、提言は、「核のごみは暫定的にどこかで一時保管したうえで、その間に最終処分の進め方について国民の合意を得るべきだと説いている」とのこと。
 暫定保管する期間、保管場所、保管方法等を具体的に提示している。
 核のごみの問題はこれまで、 「全国民的な対話に基づく合意形成が十分になされなかった」 「事業推進主体は部分的な情報開示しかせず、住民側が強い不信感を抱いた」との指摘をした。
 核のごみの問題をあいまいにしたままの再稼働は、「来世代に対する無責任を意味するもので、容認できない」としている、とのこと。
 日本学術会議の指摘や提言は、よく理解できた。次の具体化に向けた提言が楽しみだ。
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by sasakitosio | 2014-10-06 07:42 | 東京新聞を読んで | Trackback