憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

国境かすれ 独立論は熱く危うく

 9月28日朝日新聞朝刊一面に、「「日曜に想う」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、特別編集委員・冨永格氏だ。
 今日は、この記事に学ぶことにした。
 まず筆者は、「五輪とサッカーの街である前に、バルセロナは誇り高きカタルーニャ自治州の都である。そこでいま、スペインからのインダパンデンシア(独立)が熱く、危うく語られている。
 市街を東西に貫くグランビアは、プラタナス並木4列を従えた大通りだ。
 9月11日、この道は「旗の川」になった。100万の民が独立を叫び、周の旗を振る。その様はモネの絵を思わせた。19世紀、革命記念日が近いパリに無数の三色旗が翻る一枚だ。 「革命」の余熱が漂うバルセロナで「スコットランドの結果」を知った。
 独立に動く州政府与党のビクトル・タラデリャス国際局長は、北の同志敗北に強気だった。「あちらは政党主導だが、当地では民衆が政治家を突き動かしている。運動の根は深く、他国の結果に消沈することはない。」
 カタールャ放送大のユク・ロペス講師は独立派の不満を代弁した。「稼ぐ地域と、そこに頼る地域が固定されてしまった。私たちはスウェーデンほどの税金を納めながら、ポルトガル並みの社会サービスに甘んじている」
 自治州政府はきのう、独立を問う住民投票を11月9日に設定した。むろんスペイン政府は認めていない。」と教えてくれる。
 つづけて筆者は、「乾いた風が巻く内陸に対し、地中海の湿潤が優しいカタル―ニャ。ミロやダリ、ガウディらが輩出した地は、言語をはじめ独自の文化を紡いできた。
 760万人が営む自治の盛衰は時々の中央政権との力関係によるが、マドリッドへの対抗意識は強く、根深い。
 1980年代からは、自治州政府の肝いりで公教育も独自色を帯び、その下で育った世代は独立志向が強いという。盛んだった闘牛は「スペイン的」と理由で2年前に禁じられた。
 独立論の支えは経済力だ。1人当たりのGDPは全国平均より2割高い。
 昨今のユーロ危機で、財政難の国から離れたいとの民意が勢いを増した。
 異論もある。今春、独立反対の組織「カタル―ニャ市民社会」を立ち上げた大学教授、スサーナ・ベルトランさんは、真新しい事務所で嘆いた。「民族派が調子に乗りすぎ、社会に亀裂が生じた。あと2年は緊張が続くでしょう。政治をほったらかして独立に血道を上げるなんて無責任です」
 同僚のラファエル・アレナスさんは「反対集会に出た仲間が、居酒屋で見知らぬ人から、ファシスト呼ばわりをされた。彼らは憲法や国際常識を無視し、勝手に独立を宣言しかねない」と、ナショナリズムの暴走を案じる。
欧州の政治風土は「北が妥協、南は対立」と言われる。英国の沈着が、スペインで再現される保証はない。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「「終わりなき欧州の大冒険」。13年前のこと、いささか気負った題でコラムを書いた。<欧州と言う建造物に完成はない。設計図もない・・・・バルセロナの空を突くガウディの聖家族教会ように、欧州は百年前も、いまも、たぶん百年後も工事中である>と。
 ウクライナの例を引くまでもない。激動のたびに成立する新秩序は長続きせず、ヨーロッパの国境は定まることがない。
 統合と東西分裂が並走した戦後も、冷戦終結、ソ連崩壊、バルカン紛争でたびたび地図が更新された。
 近代欧州が生んだ国民国家は、人類を小分けにしてまとめる便法と思われたが、二つの大戦を招来した。自省から歩み出し、地域安定の切り札と期待された欧州連合(EU)にしても、国家の分裂を誘う「毒」をはらむ。」と指摘した。
 最後に筆者は、「欧州市民という考え方は国境を点線にし、主権の一部を統合に捧げた国家の存在は軽くなる。民族意識を保ち、中央に様々な不満を抱く地域は、EUと直接つながる未来を描くだろう。政治経済の現実はさておき、独立を口にする心理的なハードルは低くなった。
 戦乱を重ねた末にある、かりそめの欧州。国家の薄皮をめくればかすれた国境の下から古い地図がいくらでも現われる。誰かには誇らしく、別の誰かには恐ろしい地図たちが。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。まず。国境とは何か?国家とは何か?国内的には、都道府県とは何か?考えるきっかけになった。
 世界から、戦争がなくなれば、国家は必要でない気がする。逆に国家がなくなれば国家間戦争もなくなる気がする。
 その意味で、筆者の「欧州連合(EU)にしても国家の分裂を誘う「毒」をはらむ」との指摘は、自然の成り行きではないのか?
 それでは、近代欧州が生んだ国民国家は、世界中に広がる格差の拡大の中で、宗教国家、民族国家、人種国家、地域国家、等等にかぎりなく分裂していくのだろか?疑問が尽きない。
 そんな中で、私的に恒例の年末年始の外国一人旅、今年は9日間あるので、飛行機の乗り継ぎの必要な「スペイン・マドリッド」に決めて、旅行代金も全額払いこんだ。
 ところに、11月9日カタルーニャの独立を問う国民投票があるとのこと。
出かけるまで、スペインのニュースから目が離せなさそうだ。
  
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by sasakitosio | 2014-10-05 10:31 | 朝日新聞を読んで | Trackback