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by sasakitosio

繁栄を阻む「五つの巨人」

 9月24日付東京新聞社説に、「繁栄阻む「五つの巨人」」という見出しで、社会保障費のあり方についての記事が載った。
 今日は、この社説に学ぶことにした。
 社説は、「政府は消費税を引き上げを決めたときに、増収分は社会保障費に充てると約束した。なのに、国民に「痛み」を強いる見直しが進むのは、納得いかない。
 「揺りかごから墓場まで」
 この有名なスローガンで、福祉国家の考え方を初めて表明したのは、英国の経済学者ウイリアム・ヘンリー・ベヴァリッジだ。
 ベヴァリッジは、第二次大戦中の1942年、チャーチル首相の命により、社会保障制度の新しいあり方を示す「ベヴァリッジ報告」をまとめた。 当時ドイツ軍の空爆で、英国は甚大な被害を受け、戦後の社会を再建するため、社会保障制度の検討が喫緊の課題となっていた。
<ベバリッジは、戦後、イギリス社会の再建を目指す上で、
「窮乏」
「疾病」
「無知」
「不潔」
「怠惰」
 という五つの巨人が、社会の繁栄を阻んでいるとした。窮乏の根絶のためには、社会保険制度が有効であると考えた。他の巨人に対しては、総合的な社会保障制度が必要であるとした>
 ベヴァリッジはこのほか、国家が最低限の国民生活を保障する「ナショナルミニマム」という考え方も打ち出したと、金子幸一東洋大教授の著書「社会福祉のあゆみ」に書かれている。
 同報告は、福祉国家の基本モデルとして、世界の多くの資本主義諸国に影響を与えた。
 日本では、戦後、日本国憲法が制定され、社会保障が本格的に発展し始める。
 憲法で生存権や勤労権が規定され、生活保護法や労働基準法などが施行された。
 61年には、すべての国民が公的な医療機関や年金制度に加入する「国民皆保険・皆年金」が実現した。」と教えてくれる
 つづけて社説は、「だが、今、経済の低成長と急速な少子高齢化に直面し、日本の社会保障は見直しの圧力にさらされている。
 社会保障予算は毎年一兆円程度ずつ増えている。一般歳出の5割を超える。
 自民、公明、民主の三党の合意で設置された政府の社会保障制度改革国民会議は昨年、自分のことは自分や家族で面倒を見る「自助」重視を基本とする報告書を取りまとめた。
 報告を基に、社会保障制度改革の工程をまとめたプログラム法が成立。政府は給付減、負担増につながる見直しを進めている。
 先の国会では、一定以上の所得にある人の利用者負担引き上げなど、介護サービスのカットを柱とする法律が成立。サービスの利用控えを招き、要介護者の心身の症状悪化につながりかねない。
 介護を担う家族の負担が増大するなどの懸念が出ている。
 医療保険でも70-74歳の自己負担が今年4月から順次、2割引き上げられている。大病院を紹介状なしに訪れる患者の負担増や、入院する患者が支払う食糧費の自己負担増の検討が進む。
 公的年金について、少子高齢化に応じて年金額を抑制するシステムを強化することが議論されている。低年金者の高齢者の生活はますます苦しくなる。
 消費税は4月に8%に引き上げられた。安倍晋三首相らは「消費税の増収分は社会保障にしか使わない」と強調する。増税したにもかかわらず、社会保障のカットが進むのは、納得できない。
 社会保障の充実に宛てられるのは増収分の5分の1。残りは財政の穴埋めに回る。国民から見て、社会保障費に使われているように見えない。
 一方で、景気対策として公共事業費などに多額の予算が投入されている。防衛費も増え続けている。増収分が社会保障にまわっていないという疑念は、さらに膨らむ。
 増税を決めた際に約束した国会議員の身を切る改革、定数削減の議論も一向に進んでいない。これでは不信感が募るばかりだ。」と教えてくれる。
 さらに社説は、「高福祉国家として知られるスウェーデンで、先週、総選挙が行われた。増税を掲げ、福祉国家の再建を訴えた中道左派の野党が勝利した。
 渡辺芳樹前スウェーデン大使は、同国民が増税に寛容な理由について「スウェーデンでは政府が国民の持ち物と言う考え方が基本。国民の懐から政府に投資し、政策を推進してもらう。事業への原資は国民が拠出する。それが税金という考えだ」と話す。税金の使途について透明性が高く、政府への信頼度が日本に比べ、格段に高いということだろう。」と教えてもくれる。
 最後に社説は、「経済的格差が広がる日本で、「生活の安全網」である社会保障機能が弱体化すれば、弱い人はより追い詰められてしまう。「窮乏」は、社会の繁栄を阻むのだ。
 国は約束を守り、充実した社会保障制度を築いていくべきだ。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 「社会保障の予算は毎年1兆円程度ずつ増えている。一般会計の5割を超える」
 「先の国会で、介護保険サービスのカットを柱とする法律が成立した。」、
 「医療保険でも70-74歳の自己負担が順次、2割に引き上げられる。」、
 「公的年金については、少子高齢化に応じて年金額を抑制するシステムを強化することが議論されている」、
 「消費税は4月に8%に引き上げらえた。社会保障の充実に当たられるのは増収分のわずか5分の1.」、
 「安倍晋三首相は「消費税の増税分は社会保障にしか使わない」と強調する」等を、社説で知った。
これらを見る限り、社説の「国は約束を守り、充実した社会保障制度を築いていくべきだ」の結論は、共鳴できる。
 因みに、社説を読んだ延長上で、ウィキベディアで「ウイリアム・ベヴァリッジ」を調べて、自分的には新しい発見があった。 
 それは、「1942年11月、政府刊行物として発行された報告書「社会保障および関連サービス」をべヴァリッジ報告と呼ぶ。社会保障の大前提として「完全雇用の維持」「所得制限なしの児童手当」「包括的な保健サービスの提供」の3つを挙げ社会保障制度の原則として「均一拠出・均一給付の原則」を提示した」との記載だ。
 
 

 
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by sasakitosio | 2014-09-25 08:07 | 東京新聞を読んで | Trackback