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by sasakitosio

歴史と物語

 9月14日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」と言う署名入りの囲み記事がある。筆者は、法政大教授・山口二郎氏だ。今日はこのコラムに学ぶことにした。
 筆者は、「昭和天皇実録が公開された。メディアは日本近代史の貴重な資料として紹介しているが、私は物足りない印象を持つ。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「日本にとっての最大の「もし」は、ポツダム宣言受諾のタイミングである。もし、日本が1945年7月末にこの宣言を受諾していれば、原爆投下もソ連参戦もなかった。なぜ当時の指導者は国体護持にこだわって、大勢の日本人を犠牲にしたのか。昭和天皇はその点をどう考えていたのか。こうした疑問にたいして、新聞報道の限りでは「実録」は何も答えていないようである。
 歴史はしばしば物語に転嫁する。とりわけ、真相を暴かれることを不都合と感じる権力者はそのような物語を作りたがる。なぜを問い詰めることによって事実を明らかにしなければ、我々は歴史から学ぶことはできない。」と指摘した。
 さらに筆者は、「同じ時期、福島第一原発事故に関する政府事故調査委員会が行った関係者への聞き取りの記録が公開された。戦後日本の政策決定者は、原発という国体に呪縛されてきた。今また、現場の担当者が英雄的に頑張ったという美談から、新しい物語をつくろうとする勢力もいるようである。」と指摘した。
 最後に筆者は、「前線の優秀な指揮官の存在は、巨大な負け戦を進めた国家の指導者の罪を消すものではない。
 学者もメディアも、事実を問い詰める作業を続けなければならない。」と、締めくくった。
 読んで面白かった。
 「昭和天皇語録にポツダム宣言受諾のタイミングについて、新聞報道の限りでは、何も答えていない」、
 「戦後日本の政策決定者は、原発という国体に呪縛されていた。」、
 「前線の優秀な指揮官の存在は、巨大な負け戦を進めた国家の指導者の罪を消すものではない。」、等は、現代を考える時の大いなるヒントになると思った。
 「歴史はしばしば物語に転嫁する。とりわけ、真相を暴かれることを不都合と感じる権力者はそのような物語を作りたがる」との筆者の言葉は、まさに至言と感じた。
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by sasakitosio | 2014-09-18 07:24 | 東京新聞を読んで | Trackback