憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

高度の注意義務

 9月11日付東京新聞朝刊27面に、「本音のコラム」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。今日はこのコラムに学ぶことにした。
 筆者は「リーマン・ショックと福島の原発事故は今後の大規模破局の先例だ。どちらも政府と大企業が絡む巨大システム(金融と原発)が利権の温床となり、操作不能に陥って負の外部性をまき散らした事例だが、責任追及とシステム改変はいばらの道だ。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「最近の米国司法省には大銀行の刑事訴追を避けて和解で巨額罰金をとる傾向が顕著にある。
 JPモルガンに1兆3千億円、バンカメに1兆7千億円の和解金を突きつけのは大統領と盟友の司法省高官だという。
 これは国民のウオール街批判の高まりと、刑事訴追―大銀行破綻―金融危機の懸念(大きすぎて投獄できない)の間に挟まれた政権と当局の苦肉の策だが、批判も多い。
 和解で違法行為の詳細が公表されず、社会的糾弾という役割も失われてしまうからだ。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「日本はどうか。東京地検は震災の予見不可能性から東電幹部に過失はないとしたが、検察審査会で覆されつつある。
 1970年代の水俣病第一次訴訟ですでに富樫貞夫氏が、大企業チッソは「高度の注意義務」を負うとの革新的法理で裁判の勝利に導いた。刑法の大御所であった藤木英雄氏も当時「危惧感説」で同じ議論を展開していた。
 次々に原発関連の裁判が起こされている。検察と裁判所の判断に国民の目が注がれている」と締めくくった。
 筆者の「政府と大企業が絡む巨大システム(金融と原発)が利権の温床となり、操作不能に陥って負の外部性をまき散らした」との指摘は、分かりやすかった。
 また、筆者は、「高度の注意義務」「危惧感説」を教えてくれる。これらの理論を使って、検察や裁判所は、原発事故の責任追及をしてほしいと思った。
 そのためには、原発事故責任の追及をきっちりするべきとの国民世論の高まりが絶対的に必要ではないか。 
 生来的に、国家のシステムは権力擁護に働く習性をもっているのだが、目的的には検察や裁判所は国民擁護の役割を持つことを自覚してもらわなければならない。ここでも、公正なマスメディアの役割が大きいような気がする。
[PR]
トラックバックURL : http://sasakitosi.exblog.jp/tb/21110242
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by sasakitosio | 2014-09-14 08:14 | 東京新聞を読んで | Trackback