憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

取り戻したがり病が怖い

 9月7日付東京新聞朝刊4面に、「時代を読む」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、同志社大教授・浜矩子氏だ。
 筆者は、「エボラ出血熱にデング熱。怖い病気が流行る。人間の体が思わぬ形で危機に曝されている。
 思えば、危機にさらされているのは、どうも、人間の体だけではなさそうだ。人間の心も、得体のしれない流行り病によって健全性を損なわれつつある。そのようにみえる。
 この心の病を命名すれば、それは「取り戻したがり病」である。この病は、主に国々の政治を主導する立場の人びとを襲う。今はグローバル時代。国境なき時代だ。ヒト・モノ・カネが、国境を無視して得手勝手に移動する。国境が無視されということは、国家が無視されることにつながる。
 ヒト・モノ・カネに無視されるてしまえば、国家は権威を失う。役立たずだとみなされる。国民から見放されてしまう。そうなっては大変だ。存在感を取り戻したい。求心力を取り戻したい。国民の信頼を取り戻したい。何が何でも取り戻したい。手当たり次第に取り戻したい。何でもいいから、取り戻したい。
 取り戻したがり病の症状が重いのは、何と言っても日本の安倍政権だ。何しろ、彼らは「日本を取り戻す」ことを政権公約の旗印に掲げて登場した。丸ごと取り戻したがり病である。それも当然だ。なぜなら、取り戻したがり病は、力と強さに固執する者たちを格好の標的とするからだ。」と教えてくれる。
 つづけて筆者は、「国境なき時代に対して、無力に見えてはいけない。強い逆襲力をもって、国境なき時代にリベンジを仕掛ける必要がある。それができてこそ、国家は存在感を復元できる。民心を再び掌握することが可能になる。取り戻したがり熱にうかされた人々は、このように思い込む。
 このような特性を持つ病が取り戻したがり病だ。したがって、この病は、生来、権力志向で強権好みの人びとの心の中に、ことのほか容易に、そして奥深く侵入する。力と強さへの生来の憧れを検知して、そこを温床に増殖する。それが取り戻したがり病である。
 強い日本を取り戻す。強い経済を取り戻す。誇りある日本を取り戻す。今年の総理大臣年頭所感に中で、これらの「取り戻し願望」が語られた。6月下旬に閣議決定された。「「日本再興戦略」改訂2014」の中では、「日本の稼ぐ力」を取り戻す」決意が表明されている。取り戻したがり病が相当に進行している。」と指摘した。
 さらに筆者は、「ただ、日本の取り戻したがり病患者たちばかりに、目を奪われ手はいけない。ロシアのプーチン大統領は、ロシア帝国を取り戻したがっているもようだし、アメリカでもヨーロッパでも、新保守主義たちが古き良き時代へのノスタルジーにかられて、取り戻したがり病の餌食となっている。中国でも韓国でも、取り戻したがり病が政治を焦らせ、その強権性を強める方向に働いているといえるだろう。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「取り戻したがり病患者たちは、力の強さに心が引かれる。だから、彼らの政策は性急であり、強引であり、問答無用になる。そして、現実に対して目が閉ざされる。
 自分が見たい幻想にしか、目が注がれない。誰の忠告も聞かない。どんな警鐘にも、耳を傾けない。ひたすら、突っ走って行くのみだ。
 彼らが崖っぷちに向かって疾走するのは仕方がない。だが、それに付き合わされることはご免こうむりたい。取戻したがり病から、我等の時代を取り戻す必要がある。」と締めくくった。
 筆者指摘の、下記①~⑤は、面白い。
①「取り戻したがり病は、力と強さに固執する者たちを格好の標的とする」、
②「取り戻したがり病の症状の最も重いのが何と言っても日本の安倍政権だ。」
③「取り戻したがり病は、力と強さへの生来の憧れを感知して、そこを温床に増殖する。」
④「ロシアのプーチン大統領は、ロシア帝国を取り戻したがっているこようだし」
⑤「中国でも韓国でも、取り戻したがり病が政治を焦らせ、その強権性を強める方向に動いているといえる。」
 そして、みながみな取り戻したがっているのが「過去」であることが共通している。「取戻したがり病者」は、歴史の歯車を逆回転しようとか、高速道路を逆走しようとか、しているようで怖い気する。しかも、それらが現在、世界中に散在していることは、偶発的戦争の危機がたかっまているような気がしてきた。
 そこで、筆者にお願いしたい、病原菌の宿主と温床を発見されたわけですから、今度はその治療薬と、ワクチン、予防方法をぜひ被支配者国民に用意して頂けないものでしょうか?
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by sasakitosio | 2014-09-12 07:05 | 東京新聞を読んで | Trackback