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by sasakitosio

苛烈な現実を見た判決 自殺と原発事故

 8月28日付東京新聞社説に、「苛烈な現実を見た判決」と言う見出しで、「自殺と原発」の福島地裁の判決が載った。
 今日は、この社説に学ぶことにした。
 社説は、「自殺と原発事故の因果関係を認めた福島地裁の判決は、苛烈な避難生活を直視した結果だ。「東京電力はストレスによる自殺も予見できた」と述べた。東電も国も、血の通った対応が迫られよう。
 2011年7月に自宅で焼身自殺した58歳の女性がどんなにつらい立場に置かれていたか、判決文からも如実に伝わってくる。
 生まれてからずっと福島県川俣町に住んでいた。夫と子ども三人を育てて、00年には自宅を新築した。
 そこに東日本大震災と福島第一原発事故が襲った。女性の家は計画的避難区域に指定され、福島市内でアパート暮らしをせざるを得なかった。
 農場での仕事を失い、家族や地域の共同体とのつながりも失った。住宅ローンの支払いも残っていた。帰還の見通しがたたないまま、心細い避難生活を続けるーー。
「ストレスは非常に強いものだった」「耐えがたい精神的負担を強いて女性をうつ状態にした」と判決が述べたとおりだろう。
 特に東電に対して、「事故が起きれば核燃料物質が広範囲に飛散し、居住者が避難を余儀なくされ、さまざまなストレスを受けて自死に至る人が出ることも予見できた」と明確に言い切った。
 自殺と原発事故との因果関係をはっきり認めたことは重い。他の訴訟にも大きな影響を与えよう。」と指摘した。
 つづけて社説は、「原発事故の避難中に病気や自殺などで亡くなった「原発関連死」は本紙独自調査で少なくとも1千人を超す。昨年三月から約260人増えている。
 内閣府が公表している「震災関連自殺者は」福島で56人に上っている。この自殺者数は、11年10人、12年13人、13年に23人とむしろ時がたつほど増えているのが特徴だ。今年も既に10人に達している。
 阪神大震災でも震災後3年から、ストレスによるアルコール依存症などが増えたと言われる。これが意味するのは、当然、避難生活が長期化すればするほど、ストレスはドンドン蓄積され、人間の心や身体を蝕んでいくことだ。」と教えてくれる。
 最後に社説は、「地域防災計画は、まず災害時の非難に重点をおいている。それは当然のことだが、長期にわたる避難生活に伴う心身のケアにももっと目配りするべきだろう。
 東電や国は責任を痛感してほしい。「真摯に対応する」とコメントした東電は、そのことば通りにすべての被災者に真摯な対応をしないと、さらなる怒りを買う。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 自殺と原発事故の因果関係をはっきり認め、「東京電力はストレスによる自殺も予見できた」と明確に言い切った「この福島判決」画期的な判決だと思った。丁度、多重債務問題で、行政や立法では既得権益を打破できず解決できなかったのを、判決が解決してくれた。それを思い出した。
 政府や国会が、電気マネーで金縛りにあって、被災者国民の立場に立って「法の運用、新規立法」ができないまま時が過ぎてきた。福島地裁の判決は、原発事故と自殺の因果関係、その予見性を明確に認めた「画期的判決」で、これからの同種の裁判に影響することは間違いないと思った。
 この判決をみて、久しぶりに三権分立が国民の権利を守るために機能したような気がした。この判決が、被災者の励ましになること間違いなし、と思った。
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by sasakitosio | 2014-08-31 08:10 | 東京新聞を読んで | Trackback