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by sasakitosio

ロビンソンと経済

 8月21日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という署名入りのかこみ記事がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。今日は、この記事を学習することにした。
 筆者は、「「ロビンソン・クルーソー」は子ども向けの冒険譚ではない。17世紀後半の大西洋経済圏を背景とする英国初の本格小説で、経済学と縁が深い。
 二人の碩学の対照的な解釈がある。
 独自の史学で著名な大塚久雄氏は、絶海の孤島で工夫と努力で生き延びる主人公に、質実で合理的な生産者のエートス、貯蓄を投資に振り向ける資本主義の精神を見出す。これが後の産業革命と世界の工場の地位を準備したという。
 欧州経済史の泰斗、増田芳郎氏は別の解釈だ。
 絶海の孤島とは南米の大河河口にある島で、周囲のカリブ海ではスペイン船の金銀を狙った英国公認の海賊行為や奴隷制プランテーションが当時広く行われた。英国は略奪や奴隷制という制度的暴力をてこに世界制覇に成功したのだ。小説でも主人公は奴隷密貿易で一旗あげようと冒険に乗り出す。海外雄飛と植民地支配が小説のテーマというわけだ。
 小説で意図的に隠された主題は貨幣と信用だ。」と教えてくれる。
 つづけて筆者は、「作者D・デフォーは南海会社(奴隷貿易の利潤を狙った国策会社)の宣伝係りとなり、この小説も危うい信用には触れずだ。
 実態の乏しい事業への期待を掻き立てるために欠かれたとする説もある(ウェナーリンド「信用大災害」未訳)。小説公刊の翌年には激烈な南海バブルと崩壊が起きる。」とも教えてくれる。
 「ロビンソンクルーソー」は、子ども向けの冒険譚とおもっていたら、筆者に二人の碩学の対照的な解釈があると教えてもらたった 。 大塚久雄氏と増田義郎氏だ。
 大塚氏は「主人公に、質実で合理的な生産者のエートス、貯蓄を投資に振り向ける資本主義の精神を見出す。これが、後の産業革命と世界の工場の地位を準備した」というとのこと。
 増田氏は「英国は略奪や奴隷制という制度的暴力をてこに世界制覇に成功したのだ。<中略>海外雄飛と植民地支配がこの小説のテーマ」というとのこと。
 この記事のお蔭で、南海バブルをネットで調べる契機になり、改めてイギリスの産業革命を調べてみたくなった。
 知的好奇心を刺激される記事であった。 
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by sasakitosio | 2014-08-26 05:50 | 東京新聞を読んで | Trackback