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by sasakitosio

人口減少を考え直す 「豊かさ」を見つめなおす

 8月18日付朝日新聞社説に、「人口減少を考え直す 「豊かさ」見つめる契機に」の見出しで、日本の人口減少問題が載った。今日はこの社説に学ぶことにした。
 社説は、「アベノミクスで日本は失われた自信を取り戻した。この勢いで、我々は今後も成長し続けなければならない。政府が6月に閣議決定した「骨太の方針」はそんな決意を伝える だが、行く手には大きな障害が立ちはだかる。人口減少だ。
 日本の人口は2100年にピーク時の4割になるとの予測もある。働き手も、モノを買う人も、税金を納める人も急速に減る。手をこまねいていては、成長どころか縮小スパイラルに陥ってしまう。「そこに至っては、もはや回復困難」。「骨太」にも、危機感のにじむ文章が躍る。
 いったい、どうするのか。子どもを産んでもらえるよう、あらゆる政策を動員する。高齢者や女性にも働いてもらう。企業は絶え間なくイノベーションを起こす。過疎化する地域は集約化を進める~~。
 産め。働け。効率化につとめよ。何だか戦時体制のようだ。
 今だって、グローバル競争で生き残りを図る企業の下、多くの人が低賃金や長時間労働に耐えている。いったい、どこまで頑張れというのだろう。」と切り出した。
 つづけて社説は、「そもそも「人口減=悪」なのか。少し視点を変えて考えてみる必要がありそうだ。
 たとえば、千葉大の広井良典教授は「もっと大きな流れで考えませんか」と指摘する。
 鎌倉時代に800万人だった日本の人口はゆるやかなカーブで増え続け、江戸時代後半、3000万人強で横ばいとなった。
 それが明治維新以降、まるで爆発が起きたように、急勾配で上昇を始める。
 黒船の訪れで、欧米の経済力と軍事力に頭をハンマーで殴られたような衝撃を受けた日本人は、体にむち打って「拡大・成長」の急な坂道を上り続けた。当初は富国強兵のスローガンを掲げて、敗戦後は経済成長という目標にむけて。
 無理を重ねてきた疲労や矛盾が臨界点に達した結果が、人口減少となって現われているのではと、広井教授は見ている。
 「人口減少は、成長への強迫観念や矛盾の積み重ねから脱し、本当に豊かで幸せを感じられる社会をつくっていくチャンスなのではないでしょうか」」と教えてくれる
 さらに社説は、「確かに日本人は頑張ってきた。多くの若者が親を残して故郷を離れ、都会にギュウ詰めとなって生産に力を尽くし、狭い郊外の家を買い、遠距離通勤にも残業にも耐え、高い教育費かけて子を育てた。
 そうして得たものは、何だったたろう。しばらく前まで、経済成長は豊かさの実感を伴っていた。だが次第にモノがあふれて売れなくなると、企業は従業員の我慢に頼って生き残りをはかった。給与も雇用も不安定となり、若者を使い捨てるブラック企業さえ横行する。多くの人は豊かさから遠ざかるばかりだ。
 出口のない迷路に入り込んでしまったようだ。それでも政府は成長を叫ぶが、その神話を信じる人自体が減っていないか。
 今は日本で女性一人が生涯に産む子どもの数がもっとも少ないのは、成長のエンジン・東京である。保育所不足など子育てがしづらい環境に注目が集まるが、それだけが原因だろうか。生長が豊かさにつながると信じて働けど、そうならない人生への無言の「だめ出し」が重なった結果ではないのか。」と指摘する。
 さらに続けて社説は、「戦争や飢餓でもないのに人口が急減するするのは、史上初めて。
 数字上の成長に偏らない、しなやかな発想をあわせもたないと太刀打ちできないだろう。
 難題と向き合い、走りだしているのは過疎地の人たちだ。
 日本海に浮かぶ離島の町島根県海士町は、人口がピーク時の三分の一。産業は衰退し、財政破綻寸前にまで追い込まれた。だが今では特産品を使った「さざえカレー」の岩ガキなどが全国ブランドとなり、移住希望者が集まってくる。
 町のキーワードは「ないものはない」。都会のような便利ではなくても、人のつながりを大切に、無駄なものは求めず、シンプルでも満ち足りた暮らしを営むことが真の幸せではないか~~。
 土壇場で生まれた発想の転換が、人々をひきつける。
 成長を目指す社会が「役に立たないもの」「遅れたもの」とみなしてきたものは少なくない。その中に豊かさを見出して元気を取り戻す。そんな過疎地が、少しずつ増えている。
 改装した古民家に、IT企業が次々とサテライトオフェス置く徳島県神山町。
 苦境にある林業の再生を掲げて、若い移住者をひきつける岡山県西粟倉村。
 ひきこもりの若者が、働き手として町おこしを担う秋田県藤里町。」と教えてくれる。
 最後に社説は、「成長のために人を増やせば、幸せも広がる。そんな予定調和には無理がある。
 話が逆で、幸せがあれば、そこに人が集まってくるのだ。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。
 ①「そもそも「人口減=悪」なのか。少し視点を考えてみる必要がありそうだ」との指摘
 ②「鎌倉時代には約800万人だった日本の人口はゆるやかなカーブで増え続け、江戸時代後半3000万人強で横ばいだった。」とのこと。
 ③「戦争や飢餓でもないのに人口が急減するのは史上初めて。」とのこと。
 ④「成長のために人を増やせば、幸せも広がる。そんな予定調和には無理がある。
 話は逆で、幸せがあれば、そこに人が集まってくるのだ。」との指摘。
 特に上記4点は考える材料を提供してくれた。
 社会とは、幸せとは、豊かさとは、人間とは、人口減とは、いろいろ考える対象が増えたような気がした。
  それら根本問題をかんがえるうえで、中国やアメリカほどではなくとも、日本でも回復不可能な格差の固定とその拡大、社会のひずみ、社会の亀裂は、無視出来ないような気がしてきた。
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by sasakitosio | 2014-08-24 07:24 | 朝日新聞を読んで | Trackback