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by sasakitosio

生活保護下げ 最低限の保障水準守れ

 8月9日付東京新聞社説に、「最低限の保障水準守れ」の見出しで、「生活保護下げ」の問題が載った。
 今日はこの記事に学ぶことにした。
 社説は、「生活保護の基準引き下げは違憲として、受給者が国や自治体を相手取った集団訴訟が全国で始まった。基準下げは受給者のみならず経済的に苦しい家庭をも直撃する。健康で文化的な生活とは何か。
 猛暑続きで、熱中症になる危険があるのに、エアコンをつけられない。風呂は週一回で我慢している。これが憲法が保障する「健康で文化的な最低限の生活」といえるだろうか。」と切り出した。
 つづけて社説は、「愛知県内に住む受給者が先月末、国や自治体に減額処分の取り消し、慰謝料の支払いを求める集団訴訟を名古屋地裁に起こした。1日には三重県、埼玉県の受給者が提訴。原告数は全国で100人を超えた。訴訟への参加者は、少なくとも28都道府県に及ぶ見込みだ。
 厚生労働省は、昨年8月から来年4月まで、生活保護のうち食費や光熱費に充てる「生活扶助費」を6.5%引き下げる。下げ幅は過去最大。10%の減額となる世帯もある。受給世帯の約96%が影響を受ける。少子化が問題となる中、とくに子供が多い世帯ほど減額幅は大きく、子育て家庭の窮状が広がりかねない。
 しかも下げ幅は、保護世帯には無縁のパソコンやテレビなどの電気製品の価格の下落幅が考慮されており、基準の決め方自体に疑義がある。原告の怒りはもっともだ。」と指摘した。
 さらに社説は、「生活保護の受給者数は2008年のリーマンショック後、人気芸能人の母親が受給者だったことからバッシングが激化した。12年末、安倍政権が誕生した直後に減額幅は決まった。現在、生活保護を受けているのは160万世帯と過去最多の水準だ。
 生活保護基準は「国が保障する最低生活水準」として、他の生活支援制度の支給基準の目安となる。
 経済的に苦しい家庭の子供に給食費や学用品代を補助する「就学援助」もその一つだ。約150万人、6人に一人が利用しているが、生活保護の基準が引き下げられたことに連動して、14年度は71自治体が支給対象の基準を下げた。多くのこどもたちが援助対象から外された。来年度、就学援助を縮小する自治体がさらに広がると懸念される。」と指摘した。
 最後に社説は、「消費税が上がり、物価は上昇している。受給者の生命や健康のみならず、生活が苦しい家庭を守り、貧困の拡大に歯止めを掛けるべきだ。国土の強靭化よりも、生活の強靭化だ」と締めくくった。
 フランスの経済学者ピケティは、著書「21世紀の資本論」で、
 「80年ごろから規制緩和や民営化、累進課税の見直しなどの政策が登場する中で、資本収益率が経済成長率を凌駕するメカニズムが復活し、格差拡大が再び作動し始めた」こと、
「第一次大戦が、経済的格差が恐るべき水準に達した中で起こった」こと、
 「格差拡大に歯止めを掛けるきっかけとなったのは戦争と革命、さらに大恐慌に代表される資本の大量破壊であった」こと等を指摘していると、
 東京新聞8月10日付朝刊4面「時代を読む」という記事で、東大名誉教授・佐々木毅氏が教えてくれた。
 「生活保護下げ」は、資本収益率が経済成長率は凌駕する今日では、格差拡大のメカニズムの一つだ。
 社説の主張のように、「貧困の拡大に歯止めを掛け、国土強靭化よりも、生活の強靭化だ」が、社会の安定には必要なような気がしてきた。
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by sasakitosio | 2014-08-14 07:10 | 東京新聞を読んで | Trackback