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by sasakitosio

報復の連鎖断つには

 7月27日付東京新聞社説に、「報復の連鎖断つには」の見出しで、ガザ問題が記事に載った。今日は、この社説に学ぶことにした。
 社説は、「中東では報復の連鎖が続いている。ガザではおびただしい血が流れている。どうしたらその連鎖は断てるのか。難問の答えを過去に探してみましょう。
 <中略>
 死者が増えるほど、敵対者への憎悪は深まります。戦闘が長引くほど、抵抗運動、相手から見ればテロともなりますが、それは拡大し組織的にもなるでしょう。
 まさに暴力が暴力を呼ぶ悪循環です。」と切り出した。
 つづけて社説は、「ではどうしたらいいのか。二つの例を挙げましょう。
 1つは、エジプトの故サダト大統領の場合です。
 1977年11月、彼は何と敵地イスラエルに乗り込みます。空港に降り立つ姿を見てラジオ局の記者は伝えました。「私はサダトが降りてくるのを見ています。しかし、それを信じられません」
 それほど世界を驚かせた行動は、サダトの頭の中では、ナセル大統領の死後を継いでまもなく描かれていたようです。人民議会で和平交渉の準備を述べています。
 周囲は信じませんでした。
 それでも第4次中東戦争に「勝利」し交渉条件を整えたうえで和平に臨んだのでした。自伝では、敵対より繁栄が国民の幸福につながると考えたと述べています。
その通りだと思います。現代の指導者たちに聞かせたいような言葉です。
 しかし、サダトは和平に反対するイスラム過激派に暗殺されてしまう。逆に言えば、それほど勇気のある決断だったともいえるでしょう。殺されても彼の結んだ平和は今も生き続けているのです。
 二つ目は、イスラエルとパレスチナの、これも世界を驚かせた握手です。
 1993年9月、米ホワイトハウスの庭で、イスラエルのラビン首相とパレスチナ解放機構のアラファト議長が手を差し出し合ったのです。
 ラビンは、若い時から祖国防衛に身を捧げてきた元軍参謀総長。ミスター・セキュリティーと呼ばれた人物です。
 パレスチナ側への土地の返還は祖国安全との交換のはずでした。
 国民には「ガザとヨルダン川西岸はラビンが(戦争で)取った。彼が返すなら・・」という気分があったのですが、やがて右翼の青年に暗殺されてしまいます。
 サダトとラビン、二人に共通するのは、第一に、だれも不可能と思っていた和平を実現させたこと。第二には敵国ではなく内なる敵に殺されたことです。
 和平で一番やっかいな敵は、相手よりも身内の反対者です。 
 この地ではそれに宗教が絡むこともあります。それらを乗り越えたからこそ、二人は勇者として世界に記憶されているのです。」と教えてくれる。
 さらに社説は、「中東和平交渉は途切れたままです。パレスチナではイスラム主義組織ハマスなどが、イスラエルでは右派勢力などが和平に反対しています。そして目下、ガザの紛争です。死ぬのは兵士であり、多くの住民、子どもです。
 報復の連鎖を断つのは、やはりそれぞれの指導者の決断しかないでしょう。米国や国連の仲介は助けになります。しかし平和の必要性を自国民、住民に説くことができるのは指導者だけです。
 サダトは戦争を捨てて繁栄を求め、ラビンは占領地と平和を交換しようとした。二人が求めたのは報復の連鎖を断つことでした。
 それが、なぜ今できないのだろうか。
 指導者に勇気がない、とはいいません。政治的保身を優先しているとも言いたくありません。しかし、ラビンやサダトのように普通の人々の幸福を第一に考えるなら自ずと進路は決まるはずです。」と教えてくれる。
 最後に社説は、「ガザの戦闘の発端は、イスラエル、パレスチナ合わせて4人の少年の惨殺事件でした。
 双方に憎しみの声はわき起こりましたが、静かな対応もありました。イスラエルの少年のおじがパレスチナの少年の父親に電話をかけ、互いに弔意を表したといいます。 
 報復の連鎖を望む者は少数の反対者であり、大多数の人はそんなものは望まないのではないでしょうか。指導者の決断を待っているのではないでしょうか。」と締めくくった。
 読んで大変勉強になった。
 初めて知ったことは下記のこと。
 ①エジプトの故サダト大統領は「敵対より繁栄が国民の幸福につながると考えた」とのこと。
 ②イスラエルのラビン首相は「占領地と平和を交換しようとした」とのこと。
 ③二人とも、「敵国ではなく内なる敵に殺された」とのこと。
 納得したのは、社説の「報復の連鎖を望む者は少数の反対者であり、大多数の人はそんなものは望まないのではないでしょうか。指導者の決断を待っているのではないでしょうか」との指摘だ。ただ、命懸けで、決断しろと、友人知人の指導者に、進言するのは難しいかもしれない。普通の人間には。
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by sasakitosio | 2014-07-29 07:42 | 東京新聞を読んで | Trackback