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by sasakitosio

「自衛官の命」語らぬ首相

 7月20日付東京新聞社説に、「「自衛官の命」 語らぬ首相」という見出しで、14.15日の国会の集中審議の記事が載った。今日はこの社説に学ぶことにした。
 社説は、「安倍晋三首相は集団的自衛権の行使容認に踏み切り、自衛隊の海外活動を広げました。ただ、「命の危険」が増す問題には触れようとしません。
 14.15日にあった国会の集中審議で、野党側は自衛隊が海外で武器を使う機会が増えることに伴い、隊員の命に危険が増すのではないかと追及しましたが、安倍首相はまともに答えませんでした。首相は自衛隊の最高指揮官です。しかし、「外交に全力を尽くす」「危険はない」など抽象的な答弁にとどまりました。
 閣議決定には集団的自衛権の行使ばかりでなく、海外へ派遣された自衛隊による「駆けつけ警護」や「任務遂行のための武器使用」が含まれます。
 「駆けつけ警護」は海外で襲撃された日本人を救出するものです。現実味はあるのでしょうか。
 イラクで武装集団に誘拐され、8日後に解放された高遠菜穂子さんの話を聴きました。
ボランティアとして活動していた高遠さんは2004年4月7日、カメラマンと一緒に3人でヨルダンからイラクの首都バクダットに向かう途中、武装集団に誘拐されました。犯人は自衛隊の撤退を要求、日本政府は応じませんでしたが、15日に全員無事に解放されました。<中略>
 「おまえたちはスパイではない。解放する」と言われたのは4日目。<中略>
 自衛隊が救出に駆け付けていたらどうなったでしょうか。高遠さんは「最初に私たちが打ち殺されていたでしょう。周囲は、見通しのよい砂漠なのです。自衛隊から犠牲者が出たかもしれません。問題解決に必要なのは武力ではなく、交渉力なのです」。」と教えてくれる。
 つづけて社説は、「現に高遠さんたちを解放に導いたのは現地の宗教指導者でした。
 数年後、イラクで再会した際、この宗教指導者は「地元のテレビで犯人に呼びかけているのに、日本政府は私に接触してこなかった。今でも不思議だ」と話しました。
 当時、安全保障担当の内閣官房副長官だった柳沢協二さんは「日本の外務省が居場所を探していたが、解放されるまで報告はなかった」とのことです。
 解放された高遠さんらを宗教指導者の教会で出迎えたのは、なぜか日本のテレビ局でした。取材が終わった後、テレビ局の電話を受けた日本大使館の職員がやってきました。
 最初の質問は「なぜ逃げなかったのか?」でした。
 だって銃を突き突き付けられていたんですよと答えた後、「何も分かっていない」と感じたそうです。」と教えてくれる。
 さらに社説は、「「駆け付け警護」が自衛隊の任務になれば、日本政府は一転して正確な情報が入手できるようになるのでしょうか 
 イラク派遣の一環として隣国クウェートに空輸のための輸送機を派遣した航空自衛隊の幹部は当時の取材にこういいました。
 「勇ましいことをいう政治家はシビリアンコントロールの自覚をしっかり持ってもらいたい。情報の無い海外派遣は暗闇を全速力で突っ走るようなもの。自衛隊は未熟だ。弱さを自覚して、はじめて地に足のついた活動ができる」
 情報不足は陸上自衛隊も同じでした。イラク南部のサマワ宿営地にいた陸上自衛隊にバクダットの米軍から提供されるのは、米軍が提供してもよいと判断した情報だけだったからです。」と教えてくれる。
 最後に社説は、「閣議決定で自衛隊の後方支援活動も広がりました。「戦闘地域」「非戦闘地域」の概念が取り払われ、戦闘する他国部隊のために補給・輸送をします。他国部隊と戦う相手から見れば、自衛隊は「敵」です。「駆けつけ警護」と同じように危険な立場に放り込まれます。
 「日本人の命を守る」と主張する安倍首相はなぜ「自衛官の命の危険」という本質的な議論から逃げるのでしょうか。」と疑問で締めくくった。
 読んで勉強になった。
 ①自衛隊が救出に駆け付けていたらどうなったでしょうか、の問いに、高遠さんは「最初に私たちが撃ち殺されたでしょう。周囲は見通しのよい砂漠なのです。自衛隊からも犠牲者が出たかもしれません。問題解決に必要なのは武力ではなく、交渉力です。」と答えています。
 ②高遠さんたちを解放に導いた宗教指導者が、数年後イラクで再会した際、「地元のテレビで犯人に呼びかけているのに、日本政府は私に接触してこなかった。今でも不思議だ」とはなしているとのこと。
 ③当時、安全保障担当の内閣官房副長官だった柳沢協二さんは「日本の外務省が居場所を探していたが、解放されるまで報告がなかった」とのこと。
 ④解放された高遠さんらを宗教指導者の教会で出迎えたのは日本のテレビ局だったとのこと。
 ⑤テレビ局の電話を受けて、やってきた日本大使館の職員が最初にした質問は「なぜ逃げなかったのか?」だったとのこと。
 高遠さんは、だって銃を突き付けられているですよと答えた後、「何も分かっていない」と感じたとのこと。
 ⑥イラク派遣の一環として隣国クウェートに空輸のための輸送機を派遣した航空自衛隊の幹部は当時の取材で、「勇ましいことを言う政治家はシビリアンコントロールの自覚をしっかり持ってもらいたい。情報の無い海外派遣は暗闇を全速力で突っ走るようなもの。自衛隊は未熟だ。弱さを自覚して、はじめて地に足のついた活動ができる」とのべているとのこと。
 社説の中から、ピックアップした、上記①~⑥までの当事者の声を聞けば、自衛隊は海外で、紛争地域で、国民の命を守れないし、ギャクに却って危うくすることがわかった。
 イラクへ自衛隊の派遣を決めた「政府高官・外務省」は、現地の情報を何も持たないまま派遣を決め、「自衛隊員の命」を危険にさらしたことがわかった。
 このことから考えると、集団的自衛権の行使は、日本国民の命を「自衛隊員が守れない」ばかりでなく、「自衛隊員の命」を危険にさらすだけだということか?
 これがわかれば、安倍首相も「自衛官の命」の危険という本質的議論から逃げたくなるのかもしてないと思った。
 
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by sasakitosio | 2014-07-23 07:37 | 東京新聞を読んで | Trackback