憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

「草食の国柄」を捨て去る軽挙

 7月6日付朝日新聞朝刊に、「日曜に想う」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、特別編集委員・冨永格氏だ。  今日は、この記事に学ぶことにした。
 筆者は、「火山の島、アイスランドで間欠泉を見た。数分おきの噴出を狙い、遠巻きの群衆がカメラを構える。じれて目を離した隙にドーン、まさかの数秒後にドドーン。熱泉の気まぐれを責めるのは思い上がりだろう。あなたも私も、不確かな世界の構成要素である。
 岩とコケが覆う大地に、ルピナスの群生が紫色を散らしていた。国土の大半は手つかず、そもそも手をつける必要がない。北海道より広いところに、約33万人が暮らすのみだ。」と切り出した。<中略>
 つづけて筆者は、「火力や原子力に縁がないのが、ほかならぬアイスランドだ。電源は水力と地熱で賄い、絶え間ない強風を生かす風力発電にも力を入れている。あり余る安い電力で外国企業を誘い、温水を利用した地域暖房やハウス栽培も盛んだ。天の恵み、地の施しを生かしきる類ない社会だと感心した。
 地球に間借りする思想とでもいおうか。例外的なミニ国家をまねるのは無理でも、同じ火山の島国として、自然との距離感、とりわけ活用術は学びたい。いよいよ原発ゼロの夏を迎えた日本を案じ、そんな思いが募る。
 自前の軍を持たず、男女平等の先駆けでもあるアイスランドは、一つの理想として「22世紀の国」とされる。」と教えてくれる。<中略>
 さらに筆者は、「戦後日本は、他国との関係において肉食より草食、さらに言えば植物的な生き方を選んだ。静かに誇り高く、周りと仲良く、世界のために・・・。
 「遅れてきた肉食獣」として滅んだ反省が原点だった。あの状況でしか生まれなかった平和憲法は、氷河と火山の島のごとく希少で、かの国のエネルギー政策のように先進的だ。不戦の誓いの「歴然たる存在感」は、経済復興の後ろ盾ともなった。
 草食の国柄はどうにか70年ほど続いた。だが肉食系の国々に囲まれ、フツーの国への誘惑は断ちがたいらしい。」と指摘した。
 最後に筆者は、「安倍晋三首相は姑息な手で国の性格を変えようとしている。支持率を読み違えた「満腹のおごり」にみえる。
 世界が敬い、時代の先を行く国柄を捨て去り、日本はどこへ向かうのか。幾多の命と引き換えに得た9条、たかが強権国家の挑発と相殺するのはしのびない。一国の政治史ではなく、人類史に刻まれる軽挙である。」と締めくくった。
 読んで、感動を覚えた。
 特に、「あの状況でしか生まれなかった平和憲法は、希少で先進的」との指摘。
 「幾多の命と引き換えに得た9条、たかが強権国家の挑発と相殺するのは忍びない。」との指摘、
 「一国の政治史ではなく、人類史に刻まれる軽挙である。」との指摘、それぞれ、深く共鳴した。
 
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by sasakitosio | 2014-07-12 09:33 | 朝日新聞を読んで | Trackback