憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

地球を救う日本国憲法

 6月29日付東京新聞朝刊4面に、「時代を読む」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、同志社大学教授・浜矩子氏だ。今日はこの記事に学ぶことにした。
 筆者は、「「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する」(日本国憲法前文一項)
 諸国民との協和。何とも美しく、何とも格調高い言葉だ。そして、実に今日的である。ヒト・モノ・カネが国境を越えるグローバル時代において、諸国民は、いつもいつも、お互いに協和していなければ、生きていけない。少しでも、不協和音が生じれば、グローバル経済は破綻する。みんな一蓮托生。誰もが誰かとつながっている。誰もが誰かの力を借りている。
 グローバル時代を生きる知恵。それを日本国憲法がわれわれのために用意してくれていた。そのように思える。
 グローバル時代は、諸国共生の時代だ。そうでなければ、諸国民は自らの手でグローバル時代を終焉に追い込んでしまう。そのようなことにならないように、諸国民がグローバル時代に到達するのを、日本国憲法がじっと待っていてくれた。日本国憲法はグローバル時代の救世主だ。」と、指摘した。
 つづけて筆者は、「その救世主の息の根を止めようとする動きだある。日本国憲法に力強く高らかに刻み込まれた諸国共生の理念を富国強兵の理不尽が踏みにじろうとしている。何ということか。
 グローバル時代という今日の時代状況を挟んで、諸国共生、と富国強兵は相互に対極の位置にある。
 富国強兵は、グローバル時代の時代環境と、最も相性の悪い発想だ。
 誰も一人では生きていけないグローバル時代において、富国強兵がぶつかり合えば国境を越えた諸国民の絆はぶつ切りにされる。地球経済を回している相互依存の構図が、無惨に引きちぎられて行く。
 対照的に、諸国共生はグローバル時代と実に相性がいい。ここで頭に浮かぶのが、ヨーロッパの古い格言だ。14~15世紀当たりから登場しているらしい。その内容は次の通りだ。
 「釘が一本欠けたから、蹄鉄一つが失われ、
  蹄鉄一つが欠けたから、馬一頭が失われ、
  馬一頭が欠けたから、一人の騎士が失われ、
  一人の騎士が欠けたため、一つの戦いに敗北し、
  一つの戦いに負けたため、王国一つが無くなった。」
 グローバル時代においては、生産体系が国境を越えて広がる。日本企業が世に送り出す製品が、日本国内で製造されているとは限らない。メード・バイ日本企業の製品なら、必ずメード・イン日本だとはいえない時代になっているのである。
 そのような中では、誰が誰に対して釘一本の供給者なるかわからない。誰が誰に対して、馬一頭を提供する役割を担うかわからない。誰の不在が誰にダメージを及ばすかわからない。誰の不義理が誰を傷つけるか解らない。そういう仕組みになっている。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「だからこそ、諸国共生でなければ、誰もやっていけないのである。
 誰もが誰とでも協和する。これはとてつもなく難しいことだ。だが、この難しいことに挑む知恵と勇気がなければ、地球経済は滅びに向かう。
 こんなグローバル時代の生き方を、日本国憲法がわれわれに示してくれている。筆舌に尽くしがたく大事な救世主だ。」と締めくくった。
 読んで、面白くためになった。釘の諺は、ひとつ利口になったような気分だ。
 実に分かりやすい、憲法の説明であり、世界経済の説明であった。筆者曰く、「日本国憲法は救世主」、これを世界に広め、人類の救世主に、それが日本国民の使命かもしれない、そんな気がしてきた。
 昔、こんな話を聞いたことがある。
 駕籠に乗る人、担ぐ人、そのまた草鞋をつくる人。みな社会で、つながっていることの教えだったような気がする。
 筆者に触発されて、改めて憲法前文を読み直した。
 「われらは、いずれの国家も自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従うことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる」との前文を読んで、この精神を世界に広げることが、「集団的自衛権の行使」よりも、桁違いに「日本国民の命と暮らし」守り、世界から「日本国民が尊敬」される国策ではないか?と思った。
 あらためて筆者の「知見と洞察」をうかがいたくなった。叶わぬ夢かもしれないが?
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by sasakitosio | 2014-07-01 07:31 | 東京新聞を読んで | Trackback