憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

復活する人種差別

 6月22日付東京新聞朝刊社説横に、「太郎の国際通信」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、ジャーナリスト・木村太郎氏だ。今日は、この記事に学ぶことにした。
 筆者は、「私が物心ついて初めて米国を訪れたのは1961年のことだった。ニューヨークでしばらく過ごした後、ワシントンへ向かう途中、ハイウエーバスが休憩に止まったサービスエリアでレストランに入ろうとして凍りついた。
 「カラード(有色人種)」「ホワイト(白人)」と入り口が二つに分かれていたのだ。
 私はどっちに入るべきなのか戸惑っていると、一緒に旅行中の白人が私の腕を引っ張って言った。
 「キミはボクラと一緒でいいんだ。」
 バスは米国を南北にわけるメーソン・デクソン線を超えて南部のデラウェア州に入っていたのだ。
 南北戦争の結果、奴隷が解放された後も、南部の州ではいわゆる「ジム・クロウ法」が制定されて、あらゆる場面で黒人が差別されていた。
 その3年後に公民権法ができ、米国の人種差別は制度的には禁止されることになったわけで、来月2日にその制定50年目を迎える。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「しかし、米国では最近「差別の復活」ということがいわれるようになってきた。
 「今、米国の学校はキング牧師が公民権のために闘っていた当時と同じように人種が隔離されてしまっています。」
 ミシェル・オバマ大統領夫人は先月、カンザス州トピカにある高校の卒業生表彰式の来賓演説でこう述べた。
 すでに「白人専用の学校」や「黒人だけの学校」というものは存在しないのだが、白人が集中する学校や黒人が大半を占める学校が米国中に増えている。
 ニューヨーク州の場合なら、白人の多い学校で黒人生徒は平均6%しかいない。一方、黒人が主に通う学校の白人生徒の割合は平均17%にすぎない。
 その原因は、住宅地が人種的にはっきりと分かれてきたためと分析される。豊かな白人層は都市部を嫌って郊外に移り住み、その結果、郊外の学校には白人の子弟が集中する。都市部の学校には黒人の子弟が取り残された形で集まってくる。
 問題は白人が多い学校と黒人が多い学校に学力差があることだ。その結果、黒人生徒の進学率も相対的に低く、その先の就職でも大きな差が出てくる。
 米国の失業率は改善が続き、今年5月の雇用統計では6.3%まで回復したが、その中で黒人は11.5%と高く、さらに16~19歳の黒人失業率は31.1%に達している。
 50年前に制定された公民権法によって、黒人大統領が誕生するまで米国社会はの意識は変わったのかも知れない。
 しかし、現実の生活では、人種間の格差は歴然と残っている。それが制度的なものによるわけでないことが以前より問題を複雑にしている、 米国の人種問題の解決はまだ道半ばだ。」と締めくくった。
 読んで、勉強になった。クリントン大統領の時代にニューヨーク独り歩きをして、感じたことは、街中で見る人は「ほとんどカラード」だった。その後モスクワ独り歩きの時も、街中で見る人は「ほとんどカラード」であった。 そのとき、これからは、カラードと女性が主役の時代だと思った。
 その後、アメリカで民主党の大統領候補の席を、オバマ氏とヒラリー氏が争っていた。結果的に、オバマ大統領が誕生した。
 筆者の「50年前に制定された公民権法によって、黒人大統領が誕生するまで米国社会の意識は変わったかもしれない。
 しかし、現実の生活では、人種間の格差は歴然と残っている。」と指摘は、いくつか考えるヒントになった。
 1つは、どこの国でも、いつの時代も、制度的に恩恵を受ける人と、そうでない人の差ができるのは自然の成り行きだ。
 しかも、平和な時代が長く続くと、格差の「発生と継続」が制度的に、子孫に受け継がれ、何代にもわたって「格差」が固定することになるのは良くあることだ。
 この固定された「格差」は、誰かが「格差を生み継続する」制度を再構築しない限り、限りなく拡大するのではないか?
 そして、第二次世界大戦という「大破壊」から、70年の平和な時代を過ごした「国家・国民」は、おしなべて、地球的規模で、解決を迫られているのではないのか?
 アメリカ社会は、日本社会から見れば、人種問題という難題を持っているだけ、解決はかなり難しいのではなかろうか?
 二つ目は、日本における「格差」について考えさせられた。
 正規労働者と非正規労働者の誕生と、非正規労働者の増加。残業代ゼロ。株主配当の増加。等等は、アメリカ型格差社会を日本に導入することにならないのか? 
[PR]
トラックバックURL : http://sasakitosi.exblog.jp/tb/20857391
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by sasakitosio | 2014-06-29 11:37 | 東京新聞を読んで | Trackback