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by sasakitosio

自衛隊のNGO保護 紛争地の現実を直視せよ

 6月19日付朝日新聞朝刊17面下段に、「私の視点」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、日本映画大学教授(JVC顧問)・熊岡路矢氏だ。
 筆者は、「集団的自衛権の行使容認などを巡り、、国際協力NGOである日本国際ボランティアセンター (JVC)は今月10日、安倍晋三首相の安全保障政策を批判する提言を発表した。
 首相は先月の会見で、海外で活動するボランティアたちが「武装集団に襲われたとしても自衛隊は救うことができない」と述べ、政府は憲法上の問題から正当防衛などに限定している自衛隊の海外での武器使用について、基準を緩めるケースを示した。これらは現場のリアリティーを直視せず、海外での武力行使を正当化する危険性をはらむとともに、これまで築いてきた平和協力の資産を失わせるものである。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「これを受けて提言では、ソマリアやイラク、スーダンなどでのJVCの活動をもとに、
 ①多くのNGOは独自の安全対策を取っている。
 ②民間人が戦闘などに巻き込まれたとき、多くは交渉で解決しており、自衛隊による救出は現実的でない
 ③たとえNGOの救出であっても武力行使すると、紛争の当事者になる
 ④NGOは軍隊と一線を画さないと逆に危険性が高まる
 ⑤日本の平和協力の独自性が失われる~~~などと指摘した。
 JVCの一員として紛争地で27年間活動してきた目で見ると、いまの議論は現実から遊離している。」と指摘した。
 つづけて筆者は、「 たとえば2003年に米国が始めたイラク戦争時、私たちは米軍の攻撃中や占領後に白血病の子供たちへの支援として医薬品を現地に届けたが、その際、頼りにしたのは激戦地だったアンバル州出身の運転手さんの「顔」と知識であった。80年代に内戦状態のカンボジアで活動したときも、安全を確保できたのはポル・ポト派の拠点付近の状況を熟知する現地の同僚のおかげだった。
 政治的に複雑に、微妙な紛争地では、中立性と公平性の維持こそがNGOの安全を支える。軍隊に関わりある組織と混同されれば、攻撃の対象になりかねない。そもそも、ピラミッド型の大組織である軍隊が、広く薄く臨機応変に活動するNGOを救援するのは、非常に難しくリスクが高い。」と教えてくれる。
 最後に筆者は、「振り返れば、自衛以外は一切武力攻撃しないという平和主義的政策が、日本全体を守ってくれたというのが、現場の偽らざる実感だ。さらに非核三原則や武器輸出三原則、政府の途上国支援(ODA)による貧困削減や人道重視などの方針も大きな意味で安全保障であり、戦後日本の貴重な財産だった。
 憲法の解釈を変更し、戦後日本の姿を大転換する前に、紛争地の現実に目を向けた議論がいま、政府や国会、国民に求められる。」と締めくくった。
 読んで、戦火に巻き込まれ、生きて帰ってきた人の、平和運動、人道支援の生の声を聞いて、納得できた。
 筆者の指摘した、
 「政治的に複雑、微妙な紛争地では、中立性と公平性の維持こそがNGOの安全を支える。」、
「振り返れば、自衛以外は一切武力攻撃しないという平和主義的な政策が、日本全体を守ってくれたというのが、現場の偽らざる実感だ。」、は、日本の為政者に深く深く受け止めてほしいと思った。
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by sasakitosio | 2014-06-22 07:59 | 朝日新聞を読んで | Trackback