憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

まわりはすべて敵 W杯の爽快

 6月15日付朝日新聞朝刊2面に、「日曜に想う」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、特別編集委員・冨永格氏だ。今日はこの記事に学ぶことにした。
 筆者は、「カンヌ映画祭、テニス全仏、ルマン24時間と華やかな国際イベントが続くフランスは、何をするにも良い季節である。ただ、英仏海峡に臨む北西部の空と海だけは当てにならない。
 第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦も、荒天のすきをついて決行された。上陸地を読み切れなかったドイツ軍は守勢に回ったものの、パリ解放まで80日間で、連合国側の死傷者は米兵を中心に十数万人を数えた。
 フランスと欧州の自由のために異国の若者が海を渡り、息絶えた。地元出身のオランド仏大統領が「絶対に忘れない」と演説したように、感謝は語り継がれる。時に反目する米仏も深いところでつながっていて、6月6日はその絆を確認するお祭りと言える。
 先の70周年記念式典。沿道の家々には、米英、カナダの国旗が飾られた。
 会場に着いたオバマ大統領を、軍楽隊の「星条旗よ永遠なれ」と手拍子が迎える。この地で打ち振られるその旗は悲しくても幸せそうに見えた。
 エリザベス英女王らと並び、ロシアのプーチン大統領がいる。ウクライナ危機の「悪役」も、ともにナチスと闘ったソ連の継承者には違いがない。敵方だったドイツのメルケル首相も招かれた。「70年前と別の国」とみなした証しで、少しうらやましい。」と教えてくれる。
 つづけて筆者は、「炎天下の砂浜でしばし考えた。国際社会における仲間とは何だろう。
 弱い生き物が群れるのは、天敵への備えでもある。食事中のダチョウの研究によると、単独だと周囲を見回すのに35%の時間を費やしたが、2羽では21%、3羽なら15%で済んだ。仲間が多いほど監視が利き、皆で反撃することも可能だ。だからチーターなどを気にせず、平時の営みに集中できる。
 ダチョウの食餌を日常の暮らしに、
 仮想的チーターへの警戒行動を外交や軍事同盟に置き換えれば、国の安全保障にも通じる話である。
 安倍晋三首相が先走る集団的自衛権について、安保に詳しい石破茂・自民党幹事長は「弱い国が助け合うためのもの」と説くらしい。では「弱い国」は何をよすがに結びつくのか。
 同類を拒まない鳥の群れと違い、国家の仲間づくりはややこしい。時の国際情勢、経済的利害、人権や自由といった価値観が絡む。何より重いのは歴史に裏付けられた国柄だろう。
 戦後ドイツは、欧州で失った居場所を営々とこしらえ直した。経済力で統合を支え、東西の壁を壊し、地域大国としての存在感は揺るぎない。
 同じ敗戦国でも、わが国の立場は微妙だ。中国や韓国は日本の戦前化を言い募り、来る終戦70年は半日祭りになりかねない。冷戦を引きづり、強権国家が大手を振るう東アジアの不幸はあるにせよ、我が方は誠実だったか、踏まれた側の痛みに寄り添う努力は十分だったか。こちらは近隣に恵まれなくてと嘆く前に、この結果を招いた為政者の器量と熟達を問いたい。
 第一次大戦が始まって100年なる。列強の対立と民族主義が高じての悲劇は、目先の国益だけで手を結ぶとひどい目にあうという教訓を残した。
 だが、戦勝国となった日本は多くを学ばず、破局へと転げ落ちた。」と指摘した。
 最後に筆者は、「折しも、両大戦を知らぬ大陸で、「球戦」が始まった。同盟関係のない芝の上で32チームが争うサッカーの祭り、かって戦火を交えた米国とドイツ、イングランドとイタリアが1次リーグでぶつかるが、70年前を重ねる観衆はいまい。スポーツは人を殺さない。一番幸せな日の丸は、選手と一緒にピッチを駆け回るそれである。
 どこも孤立無援、周りはすべて敵というW杯的状況は、何とも整然、かつ爽快だ。小細工でどうにでもなる「同盟」の怪しさを、このところいやというほど見聞きしているせいか。
 血を流し合うなんて軽々しく口にせず、非戦の国柄に磨きをかけよう。
 私たちが思う以上に、それは孤高にして最強の国家ブランドだ。」と締めくくった。
 読んで大変勉強になった。ノルマンディー上陸作戦の「名称」は聞いていたが、その内容は全く無関心だった。この記事で中身と、今日を知らされ、感動した。その記念式典に、ドイツもロシアも招かれていたとのこと。うらやましい限りだ。
 「こちらは近隣に恵まれなくてと嘆く前に、この結果を招いた為政者の器量と熟達を問いたい。」、
 「血を流し合うなんて軽々しく口にせず、非戦の国柄に磨きをかけよう。私たちが思う以上に、それは孤高にして最強の国家ブランドなのだから。」、等の筆者の指摘は、全く同感だ。この孤高にして最強の国家ブランド、ブランド好きな若者にこのブランドを携えて、世界へ未来へ日本丸の舵を取る気概を期待したい。
 
[PR]
トラックバックURL : http://sasakitosi.exblog.jp/tb/20821017
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by sasakitosio | 2014-06-18 07:07 | 朝日新聞を読んで | Trackback