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憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

ニホンウナギ 魚食文化が試される

 6月13日東京新聞社説に、「ニホンウナギ 魚食文化が試される」との見出しで、ニホンウナギのことが記事に載った。
 今日はこの社説に学ぶことにした。
 社説は、「ついに、世界で最も権威のある絶滅危惧種のリストに載ってしまった。万葉の昔から親しんできたウナギの味を魚食文化の“華”の一つを、子孫に伝え残すことができるのか。世界から試される。
 環境省は既に昨年、レッドリストにニホンウナギを載せていた。国の天然記念物であるアマミノクロウサギやライチョウなどと同様、野生では絶滅の恐れがあると、警告を発していた。
 国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストは、いわば本家からの指摘である。各国の施策に与える影響も小さくない。
 三段階の分類中、緊急度は2番目。近い将来、絶滅の危険が高い種だ。ジャイアントパンダやトラと同じ仲間である。
 法的拘束力はないものの、世界で取れるウナギの7割を食べているという日本や日本の食文化に対する世界の視線が、厳しくなるのは間違いないだろう。輸出規制も強まるだろう。」と心配している。
 つづけて社説は、「激減の主因に挙げられるのは、稚魚のシラスの乱獲だ。今年は比較的、取れているとはいうものの、減少傾向に変わりはない。
 私たちが食べるウナギは、ほとんどが養殖だ。河口付近でシラスを捕らえて養鰻池に入れ、栄養の高い餌を与えて大きくしたものを食べている。
 ウナギから見れば、稚魚の時に捕獲され、育てられ、繁殖せずに食べられる。天然のシラスを用いないウナギの完全養殖は技術的には確立しているものの、商業化には、まだまだ時間がかかる。今のままでは、いつかいなくなってしまうのは、当然なのだ。」と指摘した。
 さらに社説は、「ウナギは遠くマリアナ沖の海嶺で生まれ、数千キロの長旅を経て日本近海にたどり着き、川をさかのぼる。さまざまな環境の影響を受けやすい、繊細な生き物だ。 
 IUCNはリスト入りの理由として、乱獲以外ににも、温暖化による海流の変化や海洋汚染、ダムやコンクリート護岸によるすみにくさを挙げている。すべて人のなせるわざである。
 漁獲規制を強めれば、すぐに資源回復するというものでもない。ウナギは種の存在をかけて、人と自然の付き合い方を問うているようでもある。」と指摘した。
 最後に社説は、「私たち消費者も問われている。
 IUCNはこれまでに、マグロ類の多くをレッドリストに載せている。日本が世界に誇る魚食文化が本当に文化と呼ぶに堪えうるか。捕まえ方も環境づくりも、また消費のあり方も、世界から問われることになる。」と締めくくった。
 外国旅行に自由に行くために、30代で脱サラ、自営を初めて40年超になる。ここ十数年は、年末年始の日本国民の休日に、外国一人歩きをしている。因みに今年の年始は、お釈迦様の悟りの地、ブッタガヤを歩き回り、ニューデリーで地下鉄に乗ってきた。インドは万事辛い食事のため、今回はすべての食餌にサビ抜きを頼んだが、結局そう変わらなかったような気がする。そして、毎回、日本の家庭・食堂料理が、自分にとっては世界一と見直している。その中で、スシと刺身と味噌汁とウナギがある。ウナギは高いので、年に一度、日本一と噂の東京の「うなぎ」屋へ、校友の数人で、毎年夏に出かけている。その楽しみが無くなると思うと残念だが、絶滅危惧種と聞けば、食する方が遠慮しなければ、という気になった。かば焼きは、サンマに、丼はアナゴに変えようかを思っている。
 また、シラスの漁獲制限、しかも総量規制が必要ではないか?そして、平和憲法のほかに、ウナギの保護策を通して、文化と環境と消費のマナーを、世界へ未来へ広げたいものです。
 
by sasakitosio | 2014-06-15 17:56 | 東京新聞を読んで | Trackback