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by sasakitosio

「百年安心」から程遠い 年金財政の将来

 6月7日付東京新聞社説に、「「100年安心」から程遠い 年金財政の将来」との見出しで、年金財政の検証結果についての記事が載った。
 今日はこの社説を勉強することにした。
 社説は、「公的年金を将来どれくらい受け取れるのか、100年先までの年金財政の見通しを示す検証結果は厳しい未来を示した。安心を得られる方策を探りたい。
 今後、年金は目減りを続ける。30年後に夫婦世帯で2割、経済成長したとしてもだ。
 これまで物価があがれば年金額もあがった。同じ生活水準を維持するためだった。これからは物価が上がっても給付は抑えられる。段階的に給付をカットする仕組みが働きだすからだ。 目的は年金財源の確保である。
 公的年金が100年間払う年金額は、前回検証の2009年現在価値で1880兆円になる。これだけの給付を確保できるのか。
 厚生労働省が5年に一度の財政検証で収支を診断している。
 年金を払い続けるために、制度は04年の改革で大きく考え方を変えた。少子高齢化社会では、保険料を上げて必要な給付財源を確保する考えかたでは現役世代の負担が増すばかりだ。保険料率は固定して、その財源でやりくりすることにした。入ってくる財源が決まる以上、給付を抑えるしかない。
 そこで、給付カットの仕組みが10年前に導入された。だが、物価が下がるデフレ下では適用できない。物価下落に合わせて下がる年金をさらに下げることになるからだ。導入後カットされていない。
 一方で若い世代のためには、給付カットを早める必要がある。財源に余裕があればその分を将来の受給者に回せる。将来世代のために今の世代が我慢してもいいのではないか。
 政府が国民と約束した給付水準はモデル世帯で「自分の現役時代の平均収入の50%」である。給付カットはそこまで続く。」と教えてくれる
 つづけて社説は、「検証では経済成長ケースから、経済低迷ケースまで8通りの姿を示した。「50%確保」はいずれも経済成長ケースだ。甘いとの批判のある経済前提でやっと実現する。
 それには少子化対策が進み、女性や高齢者が安心して働ける社会になっていることが条件だ。その実現は簡単ではない。
 低成長ケースでは50%を割り込む。最悪だと41年後に国民年金の積立金がなくなる。毎年の保険料と税で賄う「その日暮らし」になる。
 「百年安心」どころか破綻の瀬戸際ではないか。つじつま合わせの数字にしかみえない。低成長の社会で生きていくとの覚悟で考えるべきだ。
 「50%確保」は保険料を40年間払った夫と専業主婦の夫婦世帯で、フル需給できるモデルだ。当然だが、保険料納付期間が短い分は減る。
 問題なのは、厚生年金に比べ財政基盤が弱いため国民年金(基礎年金)がより減ることだ。いまでも平均で月額5万5千円ほどなのに30年後には約3割目減りする。
 自営業は国民年金しかない。厚生年金の無い高齢者や、厚生年金に加入できない非正規で働く若い人たちにとって国民年金は生活の命綱だ。生活を守る公的年金の役割が低下し、最後は生活保護に頼らざるを得ない。」と指摘した。
 さらに社説は、「検証では将来の年金水準を底上げする改善策も試算した。経済低迷下での給付カットや、若い世代に増える非正規労働者の厚生年金への加入拡大、給付期間の延長や受給開始年齢の繰り下げ案だ。次世代にさらに財源を渡せたり、制度の支え手を増やしたり、受け取れる年金も増やせる。
 特に厚生年金加入者拡大は重要だ。保険料負担が増える雇用主の抵抗が予想されるが、従業員は社会の構成員であり製品やサービスを買う消費者でもある。企業も短期的な利益にとらわれず社会保障の担い手との使命感を持つべきだ。
 年金は十分に所得や資産のある人にも給付される。保険料を払えば受給する権利を得ることは制度の大切なルールだが、より支援の必要な人を支える社会保障へ発想の転換が求められている。検証で示した改善案は萌芽であろう。制度もそれに近づける大胆な改革が必要ではないか。」と指摘した。
 最後に社説は、「社会保障と税の一体化では本来、こうした抜本改革を議論するはずだった。だが、与野党で議論は深まらなかった。
 税と保険料でどう財源を賄うのか。年金への課税や年金以外の社規保障の役割分担も課題だ。制度設計を考える厚労省も含め国民に痛みが伴う改革に取り組み、目指す社会の姿を示す責任がある。
 人口減社会は社会保障制度を支える力を弱める。今、人を支える力がある人も、いつ支えられる側になるか分からない。社会全体で負担を分かち合う、社会をそう変える決意が改革を進めるはずだ。」と締めくくった。
 読んで勉強になった。そして疑問が湧いた。
 「政府が国民と約束した給付水準はモデル世帯で「自分の現役時の平均収入の50%」であると、社説は教えてくれる。
 このモデルは国民年金の世帯は、入っていない。そこは無視されているのだろうか?
 「最悪だと41年後に国民年金の積立金がなくなる。毎年の保険料と税で賄う「その日暮らし」になる。」と教えてくれる。そもそも、その日暮らし(賦課方式)が日本の年金方式だと聞いたことがある。積立方式なら、積立金がなくなることは「年金」がなくなることに」通じるが、賦課方式は元来「その日暮らし」なのではないのだろうか?積立金は、年金掛け金の納付開始から、年金給付開始までの期間、掛け金が積み立てられものでないのか?
 現在年金の制度が、厚生年金、国民年金、共済年金、企業年金等数多くある。制度が違えば、掛け金も違うし、給付も違う、歴史も資産も違う。これらをどうやって、統一していくのだろうか。財政検証の中身を、新聞で、読者に分かりやすく報道して頂けるとありがたい。
 
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by sasakitosio | 2014-06-14 05:46 | 東京新聞を読んで | Trackback