憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

「違憲」解消されぬのに

 5月31日付東京新聞朝刊2面に、「「日本の針路 5月をつづる」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、政治部長・金井辰樹氏だ。今日はこの記事に学ぶことにした。
 筆者は、「政治が憲法を軽く見ている。そう思うことの多い一か月だった。
 15日、記者会見した安倍首相は、武力を使って他の国を守る集団的自衛権の行使を認めるため、憲法解釈を変える検討を始めるといった。「検討」とはいうが、安倍首相の腹は固まっている。
 28.29日の国会でも行使容認を前提としたような答弁を繰り返した。
 国民の投票を通じて条文を変える本来の手続ではなく、政府が長い間積み重ねてきた解釈を一政権の判断で変えようとしている。国民の自由を権力から守るため憲法が政府を縛る立憲主義の理念が、崩されようとしている。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「忘れていけないことがある。国会は今、違憲の疑いを掛けられている。一票の格差が「2.43倍」で行われた2012の衆議院選に対し最高裁は「違憲状態」と断じた。
 昨年の参院選についても、16件の違憲訴訟がが起こされ、合憲判決はゼロ。すべて「違憲」か「違憲状態」だった。
 安倍首相は、違憲状態の国会に指名されたことになる。
 そして今、国会の違憲状態の解消より先に憲法解釈が変えられれば、それはブラックジョークのような話だ。」と教えてくれる。
 さらに筆者は、「21日、二つの判決が出た。福井地裁が関西電力の大飯原発3.4号機の運転差止めを命じた判決。そして在日米軍と自衛隊が共同使用する厚木基地で、自衛隊の夜間飛行差し止めを命じた横浜地裁判決。
 福井地裁は、憲法上の権利である「人格権」が、原発事故で脅かされる恐れがあるとしている。判決に沿えば、原発再稼働は憲法に反するともとれる。
 横浜地裁の判決は、自衛隊機のみ夜間飛行を止めるよう命じ、騒音被害がより深刻な米軍機の差し止めは認めなかった。日米地位協定は米軍基地内では米国に管理する権利を与え、国内法が適用できないからだ。判決は米軍基地が集中する沖縄のひとたちを苦しめ続ける地位協定の矛盾を内外にさらけ出した。
 しかし政府は判決に鈍感だ。菅義偉官房長官は、原子力規制委の基準をクリアすれば再稼働を進める考えは「変わらない」という。地位協定を見直す動きも広がらない。」と教えてくれる
 最後に筆者は、「22日、衆院の議院運営委員会理事会は、選挙制度改革のため第三者機関をつくることを確認したが、違憲状態を脱する道のりは遠い。そんな中、国会議員の給与のカットが、先月末で終わった。議員の給与は消費税増税を閣議決定した時約13%、衆院解散の前に「衆院定数削減まで」の条件で約7%削減し計2割削減されてきた。国民に痛みを求める前に自分たちも身を切る改革を行う決意を示そうとしたのだ。
 ところが消費税が8%上がった直後、身を切る改革のめども立たないうちに国会は自分たちの月給を今月から129万4千円の満額に戻してしまった。解釈改憲をすすめる安倍政権だけでなく、解釈改憲の是非を議論する国会も「憲法」を重く考える議員は少数派なのだろうか。」と締めくくった。
 このコラムが毎月末に掲載されるとのこと、整理が行き届いていて、大変分かりやすかった。
 「国会の違憲状態の解消より、先に憲法解釈が変えられれば、ブラックジュークのような話」だとの指摘は、リアルすぎて怖い「日本の現状」だ。
 
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by sasakitosio | 2014-06-07 19:11 | 東京新聞を読んで | Trackback