憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

ベアテさんの思い、心にーー憲法を考える

 5月1日付東京新聞社説に、「ベアテさんの思い、心に」に見出しで、日本国憲法のことが社説に載った。
 今日は、この社説に学ぶことにした。
 社説は、「     <前略。>
 ウイーン生まれのベアテさんは5歳になる29年に、世界的ピアニストの父レオ・シロタさんが東京音楽学校(現東京芸大)の教授に招かれたのを機に一家で来日しました。米サンフランシスコ近郊の大学に留学する39年までの10年間、東京・乃木坂で暮らします。
       <中略>
日本を離れた2年後、太平洋戦争が勃発、両親は強制疎開先の軽井沢で、憲兵の厳しい監視下に置かれます。両親と娘は太平洋の両岸に引き裂かれ、お互い安否すら分からない音信不通です。
 大学卒業後、米タイム誌のリサーチャー(調査員)をしていたベアテさんは戦争が終わると、GHQの民間人要員に応募、採用されました。両親に会うためです。」と教えてくれる。
 つづけて社説は、「親子がようやく再開を果たしたのは終戦の年の12月末。その約1か月後、ベアテさんは新たな任務を与えられました。
 日本の新しい憲法の草案をつくることです。
 人権に関する条項の担当を割り振られたベアテさん。「女性にもいろいろな権利を与えたいという気持ちで始めました」と、当時の心境を語ってくれました。
 かって日本で見聞きした、女性の立場を何とか改善したい、という強い思いがあったのです。
 焼け残った都内の図書館で集めた世界各国の憲法条文を参考に、草案づくりを始めました。婚外子差別の禁止なども含め、幅広く書き込みたかったそうですが、憲法にそぐわないとして草案段階で削除されたそうです。
 しかし、女性にも権利を、とのベアテさんの思いは、日本国憲法第24条に結実します。男女平等条項といわれるものです。
 <婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
二 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。>」と教えてくれる。
 さらに社説は、「ベアテさんは憲法施行の47年5月、米国に戻りました。起草に関わったことは長い間伏せ、文化交流の仕事に没頭します。22歳の若い女性が憲法に関わったことがわかれば、改正論を勢いづかせかねないと危惧したからです。
 憲法は他国に与えられるものでなく、自分たちで決めるものです。時代の変化や必要に応じて改正することまで、否定されるべきではありません。
 しかし、ベアテさんは日本国民が自分たちの意思で長い間、改正しなかったことの重要性を指摘します。憲法施行60年に当たる07年、本紙へ寄せたメッセージでは「日本に良く合う憲法でなければ、ずっと前に改正されていたはずです」と語っています。
 特に、経済発展の基礎を築いた戦争放棄の九条は、世界の「モデル」であり、「ほかの国々がこの憲法をまねをして、自分の国の憲法を変えて、世界に平和をもたらすことを期待します」と。」とも教えてくれる。
 最後に社説は、「新憲法への関わりが知られるようになった晩年は頻繁に来日し、憲法制定の歴史を語り、女性の権利や人権、平和条項を守る大切さを訴えました。12年12月、89歳で生涯を閉じます。
 その功績をたたえる声は、今もやみません。ベアテさんの思いは、憲法と、わたしたちの心の中に生き続ています。
 ベアテさんも見守った戦後日本の歩み。憲法改正や解釈改憲が声高に叫ばれる今こそ、平和憲法下で復興、経済発展を遂げた先人の労苦を思い起こしたいです。」と結んだ。
 ベアテさんの名前だけは、講演のチラシで見た記憶があったが、この社説で、改めて日本国憲法の「生き証人」「擁護人」的な存在であったことに気づかされた。社説にあるように「ベアテさんの思いは、憲法と、わたしたちの心の中に生き続けています」とあるが、広く日本国民の心に染み渡ることを願う。
また、ベアテさんのメッセージに、「ほかの国々がこの憲法のまねてをして、自分の国の憲法を変えて、世界平和をもたらすことを期待します」とあると知って、うれしくなった。
 自分が、「平和憲法を世界へ未来へ」とブログのタイトルを付けたのも、同じ思いだったからだ。
 そして、それを今日世界の中で主張し推進する役割は、歴史的に「日本社会」に期待されているのではなかろうか?
 日本には、「袖擦り合うも多生の縁」・「おかげさま」・「ノーモア広島」・「不戦の憲法」等等、世界平和に必要な精神文化が、歴史的に蓄積されている。そして、戦後の経済復興という「力」も蓄積された。
 「日本の為政者は、日本の歴史と日本の文化に誇りを持って、世界が日本の憲法をまねたくなるような国づくりを一歩一歩、どんと構えて進めればいいのに」と、ここ十数年の年末年始外国一人歩きから日本に帰って来る度に思っている。
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by sasakitosio | 2014-05-07 06:44 | 東京新聞を読んで | Trackback