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by sasakitosio

塩野七生さん、大いに語る

 4月15日付」東京新聞朝刊14面と19面に、塩野七生さんが小出・東京新聞社長と対談した記事が載った。
 ローマを独り歩きすることを決めてから、読んだ本が、塩野七生さんの「ローマ人の物語」だった。リアルな感じがして、面白かった気がする。今日は、この対談記事の中で、塩野七生さんに学ぶことにした。
見出しは
「歴史に学ぶ真のリーダーとは」
 「説得力を磨け」
「強力な敵を味方にする」
 「ずっこけた方が面白い」
<<リーダーについて>>
 塩野七生さんは、「リーダーといえば、日本に(雄弁会)という会があるでしょう。大学などにあるのが有名ですよね。日本の雄弁会は、味方予備軍を集めて、エイヤと気合を上げる。でも、欧米人が考える雄弁は、日本と違うんです。「エロクゥエンス(eloquens)」といいますが、元々の意味は、敵を味方に変えること。本当の意味の説得力ですね。国政でも企業でも、味方ばかりとは限らない人の協力も欠かせない。なのに日本人の考える雄弁は、味方にばかり向けて発揮される。説得力がないと言われるのは、だからではないかしら。」という。
 また、塩野七生さんは、「・・でも説得力、つまり本当の雄弁と言うのは、相手に存在理由を与えながら、相手を味方に変えていく技能だと思います。すべてに通じているのは、相手を生かしながら、どうやったら自分も損をしないで実現できるか。損したら駄目です。損しないでやれるかってところに技能が発揮される」と言われる。
 <<リーダーの条件>>
塩野七生さんは、「有能でかつ忠実な人間をどれだけ配下に集められか、それも一つの条件ですね。己を知るもののために死す、と言うではないですか」と言われる。 
 そのうえ、「そのうえリーダーは尊敬されたり、偉いと思われただけでは駄目な人ですね。「うちのボスはぬけていて 、俺たちがしっかりしなくては」と思わせた時に、リーダーはこれがないと画龍点晴を欠きます。」と言われる
 また、塩野七生さんは、「私が学んだ当時の日比谷高校は3分の一がストレートで東大へ行き、一浪で次の三分の一が東大へ行く。残りの三分の一は「都落ち」と言われた他の大学への分散組で私もその一人。
 それで都落ち組ですが、授業で先生が言う何かに、ピンと響くわけ、そこで連想が始まってしまって、先生の言うことが耳に入ってこなくなる。都落ちになった原因のひとつは、それもあったかと。
 秀才の多くが疑問を抱く習慣もないままに、ずっと来てしまったことが、わが国の20年間の停滞の原因ではないか。彼らは想定したことの処理は非常にうまい。しかし、想定外のこととなると不得手。」と指摘される。
<<日本社会多層化のススメ>>
 それから塩野氏は、「・・階級社会であったローマ帝国のシステムがうまくいったのは、階級を固定しなかったからなんです。
私が言っているのは、日本社会を多層化しましょうということです。一層ではこれからますます身動きが取れなくなる。
 わたしは最初から最後まで書く通史を二度やっている。中世のベネチェア共和国の歴史とローマ人の物語。分かったのは、何で長く続いたのかということ。それは徹底的に持てる力を活用したから、経済力は、人間にしてみれば体力なんです。これが衰えると気力も劣化する。」という。
<<改革には10年が必要です 継続は力です>>
 さらに塩野氏は、「英国のサッチャーも、ブレアも10年やりましたよ。改革には10年は必要です。ローマでも皇帝が変わり始めると危なくなった。五賢帝時代は20年は一人でやった。それが4.5人いたいたわけです。ローマの安定成長期。やはり安定政権と言うのは必要なんです。上からの声が一定しないと。」という。
次に、塩野さんは、「継続は力なんです。「ローマ人の物語」も15年で書くと言ったら誰も信じなかった。でも、書き続けたんです。始めたら終わりまでいかないと、始めた意味がない。」と言った。
<<絶対00感覚について>>
 次に、塩野さんは、「あるとき私はイタリアンモードのアルマーニにインタビュしたことがあるんです。彼のグレー好きは有名ですが、私がグレーを三色しか見分けられないのに彼は、その一〇倍見分けましたね。当時、「絶対音感」と言う本が流行っていたけど、彼は絶対色彩感覚の持ち主でした。ある種のあ絶対00感覚って言うのがあると思うのです。絶対文章感覚も、絶対フャイナンス感覚もジャーナリスト感覚も、そして絶対政治感覚もあるかも。それを持っている人は認められていいと思うのです。」・「政治は結局はすぐさまのリターンを見込めないことをやる勇気だと思う。ただしそれをやる時には説明しなくては。今は損になるかもしれないけれども何故にやるのか、と。しかし、日本の政治家にはその情熱と言葉がない人が多すぎる。」という。
 二人の対談のなかから、自分で、気にかかった「言葉」を、勝手に拾ってみた。
 塩野氏の、「「都落ちの」の話は、自分的には、妙に納得させられた。今日の時代、この変革期こそ、塩野氏の言う「都落ち」組が、必要とされる絶好のタイミングではないかと思った。出でよ、偉大なる「都落ち」!!?
 塩野氏の「改革には10年は必要」「ローマの五賢帝は20年は一人でやった」との指摘は、その改革の方向性が「時代の要請」にフィットしていることが大切で、フィットしてたから10年で所期の目的が達成できたのではないか、と勝手に疑問が湧いてきた。
 ただし、何事も、10年ぐらい継続してみないと、(結果の是非)や(社会的評価)は決まらないのかもしれないとも、もう一人の自分が納得する。
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by sasakitosio | 2014-04-20 19:38 | 東京新聞を読んで | Trackback