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by sasakitosio

就業力のトリック

 4月3日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という署名入りの囲み記事がある。筆者は、法政大教授・竹田茂夫氏だ。今日はこの記事に学ぶことにした。
 筆者は、「就業力とは「雇いやすさ」に相当する英語からの翻訳で、企業に雇われるための能力を意味する。リーマンショックで新卒の就職率が急落したのを受けて、文部科学省は2009年度の白書で初めて就業力を取り上げ、翌年に各大学に「就業力育成支援事業」を促した。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「英語では雇う側の企業が意味上の主語だが、訳語では学生が主語になる。自己啓発セミナーでさらに就業力は内面化して就活の心構えに近くなる。己を極めて市場の求める能力を開発すべきで、就職できないのは自己責任というわけだ。だが、肝心の中身が曖昧で、就業力とは素直な性格だという解説に驚いたことがある。」と指摘した。
 さらに筆者は、「自己革新で時代の要請に応えるべきだとするこの道徳律は、勤労者向けの企業家精神だ。キャリア形成は、人的資本を蓄え就業力を高めて栄達を追及する個人事業となる。文科省や就職産業は新道徳を学生に吹き込むが、彼らも受け身で洗脳されるだけではない
 多くの学生は就活のつらい経験の中で就業力のトリックに気が付いていく。架空のボランティア活動を面接でアピールする強者もいる。困るのは自己啓発を真に受ける学生だ。」と指摘する。
 最後に筆者は、「市場と企業がなければ現代社会は維持できない。だが、市場や企業に追い立てられるよりもっと意味のある人生があるはずだ。」と結んだ。
 就業力という言葉が、翻訳語で、しかも「雇いやすさ」から来ていることを初めて知った。意味上の主語が、「雇う側の企業」だと知って、驚いた。自分もすっかり洗脳されていたことに気付かされた。「市場や企業に追い立てられるよりもっと意味のある人生があるはずだ。」との指摘は納得できる。自分は、農家育ち、家の生活は健康と天候に左右される、楽でないが自由な暮らしだった。そのせいか、学生生活で、就職のことを考えたことはなかった。自由業で行こうと思っていた。収入は保証されないが、気ままな方がいいと思っていた。ために、就活の経験も苦労も全くしていない。いまは自由業だ。自由業は、退職金もなければ、収入の保証もないが、定年もない。健康に注意し、顧客に恵まれれば、なんとか自由に生きていける。同年代と出会うと、今が一番幸せだなあ、と共鳴し合っている。
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by sasakitosio | 2014-04-09 07:33 | 東京新聞を読んで | Trackback