憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

日本不信 、誤解で済まない

 3月27日付朝日新聞15面(オピニオン)に、「あすを探る 外交」という署名入りの囲み記事がある。
 筆者は、千葉大教授・中東研究・酒井啓子氏だ。
 今日はこの記事に学ぶことにした。
 筆者は、「戦争は、意外な発端から起きる。
 100年前、一発の銃弾で4年間も世界を巻き込む大戦争が起きるなどとは誰も思わなかったし、パレスチナでの一件の交通事故が10年以上断続的に続いたインティファーダにつながることも、想像できなかった。
 戦争の「こんなはずじゃなかった」には様々な要因がある。
 敵国が弱体化していると読み間違える例。 
 イラクはイラン革命の混乱を過大視してイラン・イラク戦争を起こした。同盟国が手のひらを返すなどと思いもよらなかったという例。
 クウェート侵攻直前にイラクはアメリカと蜜月関係にあった。戦争を回避しようという官僚の必死の努力にもかかわらず、指導者の挑発的な態度が国際社会の信頼を得られず、取り返しのつかない戦争に突入した例。
 イラク戦争直前、国連査察団の無理難題に、懸命に応えようとしたイラク職員の姿が目に浮かぶ。」と切り出した。
 つづけて筆者は、「いま、世界が東アジア情勢に危惧するのは、この「不測の事態」だ。最近の海外論調は、東アジア一色即発を懸念する。日中いずれも戦争を希望していない。だから戦争には至らない、と希望的観測をしつつも、「ただし」と続ける。「偶発的な衝突が起きなければ、だが」
 偶発的な衝突の原因として危険視されているのは、関係諸国のナショナリズムに突き動かされた非合理的な行動だ。そしてその懸念は、日本に向けられる。安倍総理の靖国参拝、村山談話見直し発言、ダボス会議での第一次大戦への間違った言及などがそれだ。こうした日本の行動をみると、むしろ関係悪化を挑発しているのは日本ではないか、というのが、国際社会の反応だ。」と指摘した。
 さらに筆者は、「ならば、外国など頼るに足らず、という議論が浮上する。アメリカは同盟相手として頼りにならない。靖国参拝批判などなにごとか、と考えて、自力救済のための富国強兵を目指す。だが、その行動は軍事大国化とみなされるので、ますます「戦争をしたくない」意図は伝わらない。
 相手国は、対抗的に軍備強化する。
 安全保障の「ジレンマ」という概念は、国際政治学の基本のキだ。
 このジレンマから抜け出すには、「国際社会の誤解を解く必要がある」とよく言われる。だが、海外の危惧はただの誤解だ、広報を上手にやればいい、程度にしか考えていないことが、怖い。耳障りな意見は聞かなければいい、という空気が、メディも含めて蔓延している。
 東アジアの緊張は日本以外から来る、海外の対日危惧は誤解だ、との議論が目を瞑っている点がある。
 第二次大戦以降国際社会に定着した日本への信頼感は、日本が富国はしても強兵しないということに対して醸成されてきた、ということだ。その信頼こそが、海外の日本に対する攻撃意思を阻んできた。そして戦後外交は、戦争をしないという真摯な日本の主張を届けてきた。
 国際社会が感じる「危惧」は、こうした過去の平和日本の変質だ。」とも指摘した。
 最後に筆者は、「戦後対米追随と言われながらも、日本の外交は対米と対アジア、対国連外交の、時には矛盾する三つの目的を追求してきた。対中東の歴史を見れば、アメリカの虎の尾を踏んでも中東者諸国との独自の関係構築しようとした時期がある。
 しかし、それは決して上記三つの目的のどれかを犠牲にしようとするものではなかった。目指されたのは孤立ではなく、調整である。国際社会の目を気にしすぎと言われながらも、国際社会との共生を、武力を用いず確立することを目指した。
そうして確立された平和日本は。「国際紛争を平和的手段によって国際の平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決しなければならない」との国連憲章の精神を体現している。
 なぜそのことに日本は自信を持てないのか。
 過去に構築してきた「国委社会に信頼された日本像」を日本自らが崩していることに、国際社会は不安を抱いている」と指摘した。
日本は国連憲章の「国際紛争を平和的手段によって国際平和及び安全並びに正義を危うくしないように解決しなければならない」との精神を体現している。なぜそのことに日本は自信を持てないのか。との、筆者の指摘は全く同感だ。
 自信をもって日本の指導者は、日本の平和憲法を世界へ広げ、世界に向かって、軍備費に血税を費やす、「地球的無駄・人類的無駄・歴史的愚かさ」をアピールできないものか?
 人類は、殺しあうことに喜びを感じるのでなく、いつくしみあうことに喜びを感じるように、地球上に誕生した「動物」の一種だと信じたい。 
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by sasakitosio | 2014-04-03 08:04 | 朝日新聞を読んで | Trackback