何が凶行に走らせたか
2014年 03月 11日
社説は、「24歳の無職、一人暮らしの男だった。真夜中の路上でわずか10分という短時間に通リ掛かりの男性4人を相次いで襲った。
残念ながらただ一人刃物で刺殺され、現金入りのバッグを奪われたという男性は同じマンションの住人だった。面識はなかったというから都会の人々のつながりの希薄さが垣間見える。」と切り出した。
続けて社説は、「警察の調べに「金を取る目的だった」と供述し、強盗殺人の容疑を素直に認めているという。親からの仕送りと生活保護の受給で収入を賄っていたようだ。日頃の苦しい生活事情も背景に漂う。
しかし、金目当ての犯行にしては極めて衝動的に映る。常識では理解しがたい言動も目立つ。
現場は自宅のすぐ近くだ。顔見知りに出くわす恐れもあるし、目撃者や防犯カメラの情報から捜査の手も及びやすいではないか。実際に2日足らずで御用となった。
逮捕前には目撃者を装い、報道機関の取材に応じていた。犯行の様子をスマートフォンの動画で撮影し、警察に画像を提供したと突拍子もないうそをついていた。
警察に任意同行を求められると、チェスでの詰みを意味する「チェックメイト」という言葉を口にした。逃げ切れるかどうかとゲーム感覚に浸っていたのか。
調べの中では「社会に不満があった」というような供述をしたり、事件とは、無関係の話題を持ち出したりもしているという。
刑事責任能力のありようが今後の捜査の焦点になるかもしれない。凶行の温床になりかねない社会的な問題が男の周りに存在していなかったかも、併せてよく検証されるべきだ。」と指摘した。
さらに社説は、「言語道断の事件だからこそ教訓を学びたい。特異な人間の非常識な仕業として片づけてしまっては、再発を防ぐ知恵も生まれない。
6年前の東京秋葉原のような無差別襲撃の犯人には、人との関わりの拙さ、失業や不安定就労、精神や人格の障害などの特徴がすくなからず共通しているという指摘もある。」と指摘した。
最後に社説は、「この男も同様に孤立して困窮していたとすれば、犯行の予兆はなかったか。なぜ社会への敵意をむき出しにした犯罪が発生するのか。一人一人が考えることも抑止力の向上につながるだろう。」と締めくくった。
子育ての頃、よく人のせいにする大人を見かけた。先生のせい、学校のせい、社会のせい等々だ。
その同世代は今、高齢医者になっている。
子どもは、30代から、40代になった。今は、孫が小学生から幼稚園にいるのではなかろうか。。
自分は、子どもたちには、何事も、人のせいにしてはいけない。それは何の解決にもならないし、何より「自分の成長に」役に立たない。自分のことは自分で決めて、自分で結果の責任を取れと、教えてきた。世の中で、絶対というのは、ほとんどない、強いてあるとすれば「他人を困らせる事」だと教えてきた。
今は、孫に「自分の作ったものは、何ひとない」、自分が生きるために、楽しむために「使うモノは全て親を含めた(他人)がつくったものだ」、だから、親をじじ・ばばをはじめとして周囲の他人に感謝しなければならないと、機会あるたびに「話しを」している。
少なくとも、子どもや孫の中からから、今回の柏で起こった事件のようなことの「犯人」が出ないことを、ご先祖様や神仏に祈っている。