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by sasakitosio

マネー狂騒 中国のジレンマ

 1月26日付朝日新聞朝刊2面に、「日曜に想う」という署名入りの囲み記事がある。今日の筆者は、特別編集委員・冨永格氏だ。
 今日は、この記事に学ぶことにした。
 筆者は、「前略。目ざすシャトウ(醸造所)の正門わき、悲しいまでに澄んだ空を背に、三色旗、五星紅旗が寒風と戯れていた。いずれも半旗である。
 ここの所有者がフランス人から中国人に代わったのはひと月前だ。売買の翌日、売主が(63)が操るヘリコプターが近くの川に落ち、買主(46)と息子(12)、通訳を含む全員がなくなった。
 とんがり屋根の館や、90ヘクタールの敷地を見下ろす趣向だったらしい。
 畑は年に30万本の高級品を産する。
 中国茶で財を成した購入者は「お茶とワインの文化結束」をうたった。投資にリスクはつきものだが、これほどの不運は想定外だろう。12年前、先代も飛行機事故で他界しており、大衆紙は「呪い」の見出しで報じた。
 ボルドーワインの最大に輸出先となった中国。生産技術を求め、あるいは成功の証しとして醸造所を買う実業家が絶えず、紅旗が翻るシャトウはすでに50を数える。40億円とされる先の商談は、中で目立っていた。」と教えてくれる。
 つづいて筆者は、「チャイナマネーの存在感は、フランス中で増している。     <中略>
 中国経済の規模は日本の倍、貿易額は米国を抜いて世界一だ。新車販売は2000万台を越す一方で、大気汚染は末期的、地価を当て込んだ借金癖が官民にはびこる。日本でいえば1960年代の高成長と公害、80年代のバブルが一気に到来したかの狂騒である。
 経済の主役を官から民へ、公共事業から消費に転じられるのか、神戸大の梶谷懐准教授は「戸籍差別のため、農村出での若者が都市で家庭を持つ将来像は描けない。個人消費が広く爆発する展開になりにくい」と語る。
 みずほ銀行(中国)主任研究員の細川美穂子さんは「輸出一筋のころに比べ国民の利害が多様化し、経済運営は難しい。体制維持を最優先に改革も成長もという綱渡りになる」とみる。
 成長の果実が、富裕層のマネーゲームや高官の懐に消えるたのでは、社会の不満は募るばかりだ。消費を担うべき中間層を厚くするにはあれこれの自由化が必要だが、一党独裁の秩序も譲れない。
 永遠のジレンマだろう。」と、指摘している。
 さらに筆者は、「もちろん、自由経済のの下でも国富の「有効利用」はままならない。
 四半世紀の昔、日本は熱狂の中にあった。ソニーが米コロンビア映画を買い、三菱地所がニューヨークのロックフェラーセンターを手に入れた89年、「アメリカの魂を奪うのか」といった批判をよそに、年末の平均株価は3万9000円台をつける。
 にわか長者たちは、海外で名画を買いあさった。高値づかみをした絵の行くへを取材した時のこと、欧米の画商に通じた人物の言葉にはっとしたものだ。
 「世界の宝は時の金満国家に集まる。勢いが衰えたら安値で買戻し、元気になればまた売りに来るだけさ」
 古き良き時代の遺産がたくさん残る欧州から眺めると、泡と消えた富や後始末で失った時を今更ながら悔やまれる。お隣の泡沫(バブル)がはじけたら、衝撃は日本の比ではない。世界経済が縮み込む悪夢である。」と、心配している。
 最後に筆者は、「個人、企業、国家を問わず、お金というもの、稼ぐことよりも使い道や残し方が難しい。それがあるうちに、将来世代をを含め、一人でも多くの国民を幸せにするのが経済政策だ。あちらは李克強首相が掲げるリコノミクス、こちらはアベノミクス。二つの国策の先にさて、幸せはあるだろうか。」と結んだ。
 読んで面白かったし、ためになった。日本のバブルを二回経験しているが、庶民の自分には、被害をこうむった記憶はない。バブルの中にあったが、バブルに踊るほど泡を食ったわけでなかったからだ。ただ、いま老後の生活に入ってみると、中国のバブルがはじけ、日本の財政危機が現実化した時に、社会は、人は、企業は、銀行は、お金は、株は、物価は、年金は、もろもろ暮らしにかかわる「存在」がどうなるのか、若かった昔より気になる。
 地理的にも時間的にも情報の伝達速度にも、地球が狭くなった現代、どのようなドラマを人類は見ることになるのか?それが、喜劇でも、悲劇でも、一時の出来事であってほしいのだが?
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by sasakitosio | 2014-01-30 09:30 | 朝日新聞を読んで | Trackback