憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

荷風、風太郎の元旦日記

  1月1日付東京新聞朝刊29面に、「本音のコラム」という署名入りの囲み記事がある。今日の筆者は、文芸評論家・斎藤美奈子氏だ。
 今日はこの記事に学ぶことにした。
 筆者は、「<前略>だが、前年の25年(大正14)年には普通選挙法と抱き合わせで治安維持法が公布され、日本は軍国主義への道を徐々に歩みはじめていた。
 2.26事件の10日余り前に荷風は記した。
<日本現代の禍根は政党腐敗と軍人の過激思想と国民の自覚なき事の三事なり>(36年2月14日)。さらに5年後、41(昭和16)年1月1日になると<始めは物好きにてなせし事なれど去年の秋ごろより軍人政府の専横一層甚だしく世の中遂に一変し・・・>
<軍人政府の専横に>により、ほんの数か月で一変した世の中。荷風の不安は的中し、この年には治安維持法が全面改正され、12月、日本は太平洋戦争に突入した。」と指摘した。
 つづいて筆者は、「昨年1年を振り返り、昭和前期に似ていないか?思った人は少なくないだろう。
 昨年12月、安倍自民党は重要な案件をバタバタと実行に移した。
 日本版NSCを創設し、特定秘密保護法を成立させ、武器輸出三原則を有名無実化し、沖縄知事に辺野古の埋め立てを容認させ、首相の靖国参拝で近隣諸国を刺激し、防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画で露骨な軍備増強策を打ち出した。
 安全保障方面だけではない。新エネルギー計画で原発回帰に舵を切り、改正生活保護法で需給のハードルを上げ、介護保険制度や労働者派遣法の見直しで福祉や雇用の切り捨てにも意欲を燃やしている。
 無体なことがつぎつぎに起こりすぎて、もう頭がパンクしそう!でも、そうなんだよね。軍国主義的な政策と国民生活を圧迫する法案の策定はワンセットなのだ。」とも指摘した。
 最後に筆者は、「荷風の1月1日の日記は、戦争突入後、<人民の従順驚くべく悲しむべし>(42年)、<この夜空襲なし>(45年)という風に続くが、41年の元旦に荷風らしからぬ決意が述べられている。<心の自由空間の自由のみはいかに暴悪なる政府の権力とてもこれを束縛すること能はず。人の命のある限り自由は滅びざるなり>
 45年(昭和20)年1月1日、後に作家になる別の青年はこう書いた。<振袖にかっこ下駄の愛らしき少女いずこへ消えたりや。凄涼の街頭、ただ音をたててひるがえるは戸毎の国旗のみ>(山田風太郎「戦中派不戦日記」角川文庫)
  そんな昔の話ではない。平和な正月の光景を町から消すのなんか簡単なのだ。」と、締めくくった。
 永井荷風や山田風太郎など、作家の日記を知ることができて、面白かった。そして、時代の様子がよく分かった。
 違いは、戦前との違いは、平和憲法のもとで、70年余私は生きてきた。護憲派の人たちは、この年月が、国民に憲法力をつけさせていることを信じて、護憲の運動を続けるしかないのではないか。
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by sasakitosio | 2014-01-13 08:59 | 東京新聞を読んで | Trackback