憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

”文一道の精神に立つ”、金森徳次郎に感動

 11月3日付東京新聞社説に、「文一道の精神に立つ」の大見出し、「首になった法制局長官」・「文化で戦争を滅ぼす」・「国民が愚かであれば」の小見出しで、金森徳次郎氏のことが載った。
 今日はこの社説に学ぶことにした。
 社説は、「きょう「文化の日」は、67年前に日本国憲法が公布された日です。憲法改正が公然と論議される現代こそ、その原点を見つめたいと思います。」と切り出した。
 つづけて社説は、「有名な美濃部達吉博士の天皇機関説事件の時でした。1935年のことです。( 中略)
 法制局長官であった金森徳次郎は議会で「学問のことは政治の舞台で論じないのがよい」という趣旨の答弁をしました。自らの著書にも機関説的な記述がありました。そのため、つるし上げを受け、金森は36年に退官に追い込まれてしまったのです。名古屋市出身で、旧制愛知一中、一高、東京帝大というエリート官僚でしたが、それからは一切公職に就けませんでした。(中略)
 でも終戦により、身辺はがらりと変わります。まず、金森は貴族院議員に勅任されます。退職した法制局長官の慣例に従ったようです。46年には第一次吉田内閣で、国務大臣となりました。役目は新憲法制定です。「この憲法には一つも欠点がない」というほどほれ込みました。議会での答弁も、ほぼ一人で行いました。その数や、百日あまりで、千数百回・・・。一回で1時間半も語り続けたことがあります。」と、教えてくれる。
 さらに社説は、「新憲法公布の朝です。破れガラスの表戸を開けると、見知らぬ老人が立っていました。ビール一本とスルメ一枚を差し出し、涙声で喜びを述べました。物資不足の時代です。そして、「引揚者の一人」とだけ告げて、老人は立ち去りました。金森は「生まれてから初めての興奮」を覚えたそうです。
 その朝の中部日本新聞(中日新聞)で、金森は「国民全体が国の政治の舵を取るという精神が一貫して流れている」と憲法観を語っています。さらに平和主義について「戦争放棄した世界初の憲法、そのこと自体非常にレベルの高い文化性を物語るものだ」とも述べました。47年には「戦争は文化を滅ぼすものであって、(中略)文化をして戦争を滅ぼさしめるべきが至当である」という一文を発表しています。
 でも、日本一国が戦争放棄しても、意味をなさないという反論が考えられます。金森は次にように論じました。 
 <正しいことを行うのに、ひとより先に着手すれば損をするという考え方を持つならば、永久にその正しいことは実現されない>
<歴史の書物を読んでみれば、結局、武力で国を大成したものはない(中略)およそ武力の上にまた更に強い武力が現われないということを誰が保証しよう>
 文武両道といいますが、日本は「文一道」が好ましい、金森は主張します。戦争放棄を「じつに美しい企て」とも考えました。」と、教えてくれた。
 そして社説は、「今の政治状況を翻って見ます。「知る権利」を脅かす特定秘密保護法案や国家安全保障会議設置法案が提出されています。その先には集団的自衛権の行使容認が見えます。安倍政権が憲法改正を公約していることを忘れてはなりません。(中略)
 安倍政権は自制心というブレーキを持っているでしょうか。隣国との融和に熱心でしょうか。」と、懸念を表明した。
 最後に社説は、「憲法公布の日には、東京新聞(現・中日新聞東京本社)にも金森は一文を寄せています。
 <国民が愚かであれば愚かな政治ができ、わがままならば、わがままな政治ができる>
 “憲法大臣”の金言です。「国民が愚かなら」の言葉に、思わずわが身を振り返ります。」と、結んでいる。
 大変に勉強になった。新潟県の、小さな農村に生まれ、公布の時は3歳と3か月であった自分。親たちが、言っていた「平等」という言葉が、三歳児の自分に、新鮮で、自信を与え、そのころ頭の中に「みんな平等、平等」と呪文のように唱えていたことを思い出した。この社説は、改憲派も護憲派も、読んだうえで、議論してもらいたい。また、原発を輸出したい人達、兵器を輸出したい人達には、ぜひとも「日本国憲法」もセットで考えていただけないものか?
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by sasakitosio | 2013-11-04 07:35 | 東京新聞を読んで | Trackback