憲法の良いとこ発見しませんか?


by sasakitosio

言葉の力

 10月6日付東京新聞朝刊25面に、「本音のコラム」という署名入り囲み記事がある。筆者は、北海道大学教授山口二郎氏だ。
 筆者は、「成長の名の下に人間生活を犠牲にする政策が矢継ぎ早に打ち出される。他方、福島第一原発の汚染水は制御不能状態である。国民と国際社会に対して、為政者のうそがまかり通っている。」と切り出した。
 そして筆者は、「メキシコの詩人はハビエル・シシリア氏のインタビューを読んで、そんな贅沢を言ってはいけないと自戒した。氏は、組織犯罪が横行するメキシコで息子を殺され、正義と尊厳を回復する運動を起こした。彼は、息子の葬儀で「この世界はもう言葉の世界ではない」で始まる詩を作って以来、詩作は断念している。
 日本も「言葉の世界」ではなくなりつつある。国民は為政者がうそをついていることを知っているが、うそを許している。為政者に国民の言葉は通じなくなった。
しかし、言葉を発することに対する暴力的な弾圧が横行する状態では、まだない。単に言葉を唱えるだけではなく、脱原発デモや小平市の住民投票のような動く必要があるという意味で、言葉の世界に安住していられない時代である。同時に、行動に託したい思いを他者に少しでも伝えるための言葉を磨く努力をやめてはならない。」と結んでいる。
 筆者の言うとおり、「国民は為政者がうそをついていることを知っている」。しかし、「うそを許している」のだろうか。許しているというより、「直接に自分の利害にかかわると、自覚できないまま、多忙にかまけて」放置しているのではないか。国民の目を幻惑させるほど、社会は複雑多岐になり、原因と結果の因果関係が定めがたくなっているだけではないか。そこを、知識人、有識者という人々が、分かりやすく「言葉」で、発しきれていないのではないか。
 読んで、そんな気がした。
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by sasakitosio | 2013-10-10 13:15 | 東京新聞を読んで | Trackback